避妊用ピル

ピルの上手な使い方や副作用・購入方法の紹介

投稿日:2015年6月6日 更新日:

ピルを使用する前にからだのメカニズムを知る

女性がコントロールしたい妊娠と避妊
自分のからだの仕組みを知ることは、とても大切なことです。「どうして毎月、月経が起きるのか知っている」人も、もう一度自分のからだを見直してみましょう。きっと、今まで知らなかったようなからだの仕組みに気づくはずです。妊娠の仕組みは、同時に避妊の仕組みであり、あなた自身を知ることでもあります。女性と男性では、生命の誕生の役割については異なります。わが子を育てる宣‥びは、ともに味わえるものですが、妊娠から出産までのからだへの負担は、女性は男性とは比べものにならないほどとても大きなものがあります。妊娠を途中で断念するにせよ、からだの負担は大きなものとなるでしょう。もし、妊娠を望む状態にないときには、あなたの精神状況にとってもからだにとっても、最も負担のかからない方法として妊娠を避ければよいのでしょう。避妊は「望まない妊娠を避けるためのもの」ですから、子どもが欲しくなったときには避妊をやめればよいのです。受胎調節という言葉には、そんな意味合いがあります。

女性は生まれたときから卵子をもっている
女性は生まれたとき、すでに両側卵巣内に未成熟の卵子を200万個ほどもっています。女性が成長して排卵が起きるまで、卵子は静かに眠りつづけています。やがて長い眠りから覚め、卵胞から出ていきます。これが排卵です。そしてそのときには精子を受け入れる能力(受精能力)をもつまでに成熟した卵子となっているのです。卵子は、卵管膨大部というところに運ばれ、精子との出会いを静かに待ちます。200万佃あった卵子も、初経を迎えるころには約75%が消失して20~30万個になり、40歳ころには数千個にまで激減します。この間、卵子が新しくつくられることはありません。ですから初経から閉経前までに放出される卵子は多くて300~400個。選ばれた卵子だけが放出されます。

男性の精子がつくられるのは思春期に入ってから
一方、男性の精子はどうでしょう。精子の生産は思春期ころより始まり、精巣(睾丸)で毎日、数千万個がつくられます。拍子はおよそ75日問をかけてつくられ、80歳になってもやむことなくつくりつづけられます。ここに女性の卵子と男性の精子の本質的な違いがあります。腕内に射出された精子は、子宮の入り囗である長さ3~4mほどの子宮頚管をくぐり抜け、子宮の中を通り、卵子の待つ卵管膨大部に到達しなければなりません。そこではじめて受精という現象が起きるのです。排卵された卵子の受精能力は、24時間ほどで消失するといわれますから、卵子と精子は隕られた時間内にめぐり合わねばならないのです。

生き残るチャンスがあるのは元気で選ばれた精子だけ
数億個の精子が、1つの卵子を目指して競い合う、この生命の戦いには驚異を感じるものがあります。よりすぐられた素哨らしい精子―つだけが新たな生命として、種の存続を担うのです。なんと過酷な戦いでしょう。卵子の待つ卵管膨大部に到達できる精子は、わずかに500以下。―つの新たな生命の誕生の陰には、数億分のIというサバイバル競争があるのです。梢子が卵管膨大部に到達するのに要する時間は、およそ30~60分間といわれています。全長わずか50ミクロン(20分のIミリ)にも満たない精子が、子宮頚部から、子宮腔、さらには卵管を通って、卵管膨大部に至る旅をするのです。元気のいい幸運な精子でなければ、時間内に卵子を勝ち取ることはできません。精子の惻にも自然淘汰が働いているといえます。

女性のからだは、排卵期に精子にやさしい環境になる
前立腺液や精嚢腺液とともに腟の奥深くへ射出された精子は、女性の生殖器の中で温かく育まれ、実はそこで初めて受精能を得ることができるのです。子宮の入り囗である子宮頚管は、女性の月経周期(性周期)に伴って変化しますが、排卵期に近づくと、精子を迎え入れやすいように、水分に富んだ頚管粘液を分泌します。そこは精子にやさしいアルカリ性に近い環境です。また、子宮頚管はふだんは糖たんぱく質でできた繊維状の網目のようになっていますが、排卵期には水分が豊富になって網目構造が拡大します。ちょうど毛細管現象のように、精子は吸い込まれていくのです。さらに、異物を排除する免疫反応を示す「免疫グロブリン」も少なくなっています。また、子宮頚管の中には、いくつもの粘液腺が入り組んでおり、その中に入り込んだ精子は貯蔵されている状態になります。腟内では精子の寿命は数時間で終わってしまいますが、頚管から子宮へと入っていくと、受精能を獲得しその寿命も延び、通常この精子の寿命は3~4日、長いものでは7日以上という報告もあります。排卵後は、分泌されるホルモンの働きによって、水分も少なくなり、網目構造も狭くなって、免疫グロブリンも増え、精子や細菌などが子宮内へ侵入しにくくなります。これは子宮内に宿る新しい生命を守るためなのです。

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生殖(リプロダクション)を司るホルモンの秘密
月経が起こるのは
妊娠の準備が必要なくなつたから
女性のからだは、妊娠(受精から着床)へ向けて、毎月、新たな準備をしています。多くの女性がおよそ28囗周期で規則正しく月経を迎えているのは、その証拠です。まるで月のみちかけのようです。月経から月経までの問を「月経周期(性周期)」といいますが、中間期の14囗目ころに排卵が起こります。排卵は、成熟した卵子を卵胞から放出する現象です。放出されたI個の卵子は、卵管采に取り込まれ、卵管内の表㈹にある繊毛に誘導されてゆっくりと受精の場である卵管膨大部に運ばれ、そこで精子との出会いを待ちます。うまく精子とめぐり合って受精した卵7.(受精卵)は、子宮へ下りて、子宮内膜にもぐり込もうとします。これを着床といいます。着床は新しい生命の誕生を意味します。「赤ちゃんの寝床」といわれる子宮内膜では、受精卵が到着してもよいように、あらかじめ準備をしています。排卵の前後にタイミングを合わせて、子宮内膜は厚く、やわらかくなります。これはちょうど赤ちやんのために布団を重ねて、ふかふかなベッドを用意するようなものです。もしベッドに赤ちゃんがやって來なければ、一度布団を片づけます。これが月経です。月経は受精卵が着床しなかったこと、つまり妊娠が成立しなかったことの証拠なのです。

妊娠の準備をコントロールする女性ホルモン
すべての作用はホルモンがコントロールしています。まず、生殖腺といわれる卵巣から分泌される2種類のホルモンが大きな役割を演じています。ひとつは、卵子を包んでいる卵胞から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)、もうひとつは、排卵後に卵胞が黄体になり、そこから分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)です。エストロゲンは代表的な女性ホルモンで、女性の2次性徴は、このエストロゲンの働きによってあらわれます。さらに、これらのホルモンの分泌をコントロールしているのが、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)です。これらは、脳の中央部にある間脳(視床下部)が下垂体を刺激し、そこから分泌されるのです。いわば管制塔からの指令のような働きをします。これらの4種類のホルモンは、どのような目的で、どのような働きをするのでしょうか。月経が始まるころ、卵胞刺激ホルモンが下垂体から分泌されて、卵胞を刺激し、その発育を促します。次第に発育していく卵胞からは、エストロゲンが分泌し、その分泌量は卵胞の発育とともに増えていきます。これは、子宮の内膜(赤ちゃんの寝床)を肥厚させるためです。卵胞が充分に発育して成熟卵胞になり、エストロゲンもある一定の分泌量に達すると、間脳に指令が出され(フィードバック機構)、下垂体からは卵胞刺激ホルモンに代わって黄体化ホルモンが大量に放出されます。成熟卵胞に働きかけて排卵を促します。こうして、月経周期の14一日目ころに排卵が起こります。卵子を放出した卵胞は黄体にかわり、プロゲステロンとエストロゲンを分泌しはじめます。このホルモンの働きで、肥厚した子宮内膜は毛細血管が微細に入り組んだ分泌内膜にかわっていきます。これは、布団に空気を入れて、ふかふかでやわらかな寝床を赤ちゃんのために用意しているようなものです。プロゲステロンの分泌は、ちょうど排卵の7日後(性周期叭一日目)にピークとなります。もし、卵子が精子とめぐ匯ふ口って受精していれば、排卵後の7日目ころは、ちょうど受精卵が子宮内に達し、布団の中にもぐり込もうとしているときです。

妊娠すると、分泌されるホルモンの量は増えている
受精卵は絨毛という根を張りめぐらして、子宮内膜の中にしっかりともぐり込みます。これを着床といいます。この絨毛は、やがて胎盤にかわり、妊娠継続の主役を演じるようになりますが、もうひとつ大切な役割を担っています。それはhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)と呼ばれるホルモンの分泌です。hCGは黄体に働きかけプロゲステロンとエストロゲンを盛んに分泌するよラ指令を与えるホルモンです。hCGの分泌によって、黄体は妊娠黄体にかわり、プロゲステロンとエストロゲンを同時に分泌しつづけます。この間、卵胞の発育はとまり、成熟することはありませんから、排卵も起こりません。このようにhCGは妊娠状態の継続になくてはならないホルモンですから、hCGの分泌は「ただいま妊娠中!・」の旗を掲げているのと同じです。このことを応川たのが、尿中のhCGを訓べて妊娠しているかどうかを判定する妊娠検査(hCG検査)です。妊娠していなければ、絨毛からhCGが分泌されないわけですから、黄体は、妊娠黄体にはならないで、次第に萎縮、退行していきます。これによってプロゲステロンとエストロゲンの分泌も低下し、子宮内膜は、浮腫を起こし、剥離して、月経を迎えるのです。それは、次回の妊娠を目指し、新たな周期に備えるためでもあります。

不妊症治療から生まれた避妊薬
ピンカス博士は、サンガー女史の言葉が耳から離れることがなかったようです。あるとき彼は、「妊娠している間は、排卵が起こらない」ということから、「それは胎盤から大量に分泌される黄体ホルモンのためだ」ということに気がついたのです。ちょうどそのころ、彼の親友であったロック博士は、子宮発育不全による不妊症患者に黄体・卵胞ホルモン剤を投与して子宮の発育を促し、妊娠可能な状態にしようと試みていました。しかし数例は妊娠に成功したものの、残りは失敗。つわりに似た副作用や、排卵の抑制作用などが観察されたからです。そのとき口ック博士は、この排卵抑制作用は「避妊に使えるかもしれないと思ったのです。

避妊の歴史は人類の歩みとともにある
クレオパトラもしていた?オリしフオイルを使った避妊法
人為的に妊娠を避けようとする試みは、古くから行われていたと考えられます。有史以前についての避妊の記録は文字どおりありませんが、未開の原住民の文化などから推測すると、呪術師の呪文やある種の薬草などが用いられていたようです。これは、避妊というよりも、出産を避ける堕胎薬的なものでした。イスラエル民族が残した紀元前12~2世紀の記録・旧約聖書に「オナンは亡くなった自分の兄の嫁と結婚し、宗教上の理由から子どもを産めないため、セックスの際に精液を地に漏らした」という記述があります。これは性交中絶法(腟外射精法)の最初の記述であり、オナニーの語源ともいわれています。古代のアラビアやトルコのキャラバン隊は、ラクダが旅の途中で妊娠するのを恐れ、ラクダの子宮の中に小石を入れて避妊を行ったといいます。これが現在世界で最も広く使用されている子宮内避妊具(IUD)の原型です。古代エジプトのクレオパトラは、ヒマラヤスギの油、オリーブオイルと鉛をベースにした軟膏に乳香を加えて子宮入り囗をふさぐ方法で避妊をしていたと伝えられています。これらは腟充填避妊法や殺精子剤の原型といえるものです。また、中国やインドの古典医学書の中には豆科の植物を中心とした内服用の避妊薬の記載があります。中世は、宗教上の問題で、性交中絶法(腟外射精法)が実用的な避妊法として広く普及した時代です。効果よ匯√征慣れることのメリットが重視されたようです。近代になって新しい避妊法の幕開けは、マーガレットーサンガー女史の運動によって始まりました。1920年代初期のアメリカでは、無知や貧困による「望まない妊娠」で多くの女性が悩んでいました。生まれて間もない乳児の死亡、闇の中絶で命を落とす女性、残された夫や子どもの悲劇、そうした悲惨な情景を目の当たりにして、当時、保健婦であったサンガー女史は「アメリカ産児制限協会」を設立しました。産児制限や家族計画の大切さを訴え、ペッサリーや洗浄法を推奨しましたが、なかなか計画どおりには普及しませんでした。1950年のはじめ、あるパーティーの席で、のちに「ピルの父」と呼ばれる生物学者のグレゴリー・ピンカス博士に出会ったサンガー女史は、「確実で安全な内服用の避妊薬はできないものだろうか」と話をもちかけました。このふたりの出会いがピル誕生のきっかけとなったのです。

世界で使われている避妊法いろいろ
男性依存の古典的避妊法
妊娠は、精子と卵子が出会い、受精することによって起こる現象ですから、精子がなければ、卵子だけでは妊娠することはありませんし、精子があっても卵子がなければ妊娠は決して起こりません。現在使われている避妊法はいろいろありますが、皆この当たり前の理屈をもとに考えだされ、利川されています。ここでは、避妊法を2つに分け、避妊のメカニズムを知っていれば、誰にでもできるものを「古典的避妊法」、医師などの専門家の指導や処置により行うものを「近代的避妊法」と呼ぶことにします。これは、避妊効米の確実性という観点から、便宜的に分類したものです。古典的避妊法には、次の3つの方法があります。●精子が腟内に入るのを防ぐ方法「性交中絶法(腟外射精法)」と「コンドーム法」があります。これらは、いずれも男性に依存するもので、避妊効果は男性の協力度に著しく左右されます。

月経周期で飲む投与法はいつから始まった?
1951年、ピンカス博士とロック博士は、不妊症患者に黄体ホルモン剤300mgを月経5日目より20日間投与し、7日間休薬するという方法を3周期続ける治療法を発表そこには排卵抑制効果も報告されていました。翌年、博士らは完成したばかりの合成黄体ホルモン剤10~50mgを用いて、治療成績を発表しました。悪心・嘔吐などの胃腸障害も少なくなり、比黄体ホルモン剤の内服が避妊法として使えるのではないかと強く考えるようになったのです。

コンドームは、わが国において最もポピュラーな避妊具で、使用法を正しく守れば避妊効果は高く、性感染症(STD)も予防できるという特徴があります。しかし、女性の立場から見れば、男性に対してコンドームを付けるように頼んだり、女性の手でコンドームを付けたり、いざというときに味気ない思いをするのはやりきれないことでしょう。一方、性交中絶法は男性の意志に大きく左右されるので、避妊法としては女性にとって考えない方が良いのかもしれません。

●精子が子宮内に入るのを防ぐ方法
まず「殺精子剤」を使用する方法ですが、これは腔内に挿入する時期や射精するタイミングがうまく合わないと避妊効果がかわってきます。また、射精後に院内の不快感を訴える女性も少なくありません。「ペッサリー法」は、あらかじめ自分にあったサイズのペッサリー(子宮頚部をおおうゴム製のキャップ)を、助産婦などの受胎調節指導員に選んでもらわなければなりません。 ペッサリーを使用する前には必ず両面に殺精子剤を塗布します。そしてセックスが終わったあと、少なくとも8時間は挿入したままにしておきます。国内での製造は採算が採れないということで中止したということです。また、再開したという話もあります。「院内洗浄法」は、腔内を清潔に保つとい弓点ではよいかもしれませんが、避妊効果の面から避妊法としては考えないほうが無難でしょう。そのほかに「タンポン法(殺精子剤をしみ込ませてある)」や「子宮キャップ法」などがありますが、いずれも日本では用いられていません。
●月経周期を利用する方法
「オギノ式定期禁欲法」と「基礎体温法(BBT法)」がありますが、どちらも排卵の時期を予測する方法ですから、避妊法というより子どもの欲しいカップルが妊娠しやすい時期を知るためのものだと考えたほうがよいでしょう。卵子の寿命は、排卵後せいぜい長くて24時間が限度といわれています。一方、精子は通常、女性の生殖器内で生きていられるのは3~4日といわれています。したがって、排卵後2日以上過ぎると妊娠することはありません。この考えから、予定月経前の1週間を安全日としているのが「オギノ式定期禁欲法」です。eしかし、あくまでも予測の中でのことですから、いつ排卵が起きているかわかりません。過去の月経周期がいくら規則正しくても、突然何かの原因で排卵が遅れたりすることもあります。その点、基礎体温法は、より正確に排卵の時期を確認することができます。排卵は基礎体温の上昇するはじめに起きているといわれています。ですから、高温相が3日以上続くようでしたら、卵子の受精能は失われていますし、黄体からのプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌も続いていますから、妊娠することはないといえます。ただし、かぜなどによる一過性の体温上昇を高温相と誤認する危険性もあるので、注意する必要があります。

女性主導のコントロール法近代的避妊法
近代的避妊法には、ホルモン剤を使川する本書の主題となる経口避妊薬(ピル)や皮下埋没法、注射法、あるいは子宮の中に異物(避妊具)を入れる方法などがあります。また、妊娠を避けるというより将来妊娠の必要はないと考える人が行う特別な方法として避妊手術があります。いずれも医師に処方や処置をしてもらわなければなりません。

●ホルモン剤を使用する方法
経口避妊薬、注射剤、皮下埋没法、腟リングなどがありますが、日本で認可され使用されようとしているものは経口避妊薬だけで、一部の限られた低用綾ピル(10種類)なのです。避妊に関する専門的研究が、いかに遅れをとっているかがうかがい知れるところです。
●経口避妊薬(ピル)
黄体ホルモンと卵胞ホルモンの配合剤で、規則正しく服用することによって排卵をコントロールします。黄体ホルモンだけのものもあり、「ミニピル」と呼ばれています。ミニピルは、配合剤に比べると排卵抑制はやや低下しますが、子宮頚管粘液の性状の変化によって、精子の子宮内上向性を妨げるため、妊娠を陏実に予防できます。また、卵胞ホルモンが含まれていないため、母乳の抑制が起こらないので、授乳中の女性の避妊薬として使用されています。欠点としては、単剤のため、服用周期中の不正性器出血が見られることがあります。男性用の経口避妊薬も考えられています。1970年代に中国で盛んに研究されていた綿実油から抽出した「ゴシポール」がそのひとつです。しかし、10~15%の頻度で中止後の精子形成が見られないということで研究は中断してしまいました。最近、ブラジルの製薬会社が、これを再び研究して、臨床試験を行っているようです。その作用は、精子を形成する際に必要な酵素の働きを阻害するものといわれています。一方中国でも、つる草の成分を抽出したもので、目下研究中です。
●注射剤
持続時間の長い黄体ホルモン剤を注射するもので、避妊効果は1~3ヶ月持続します。男性用として、男性ホルモン剤を投与する方法もあります。これはホルモンの働きにtつて、間脳卞垂体からの性腺刺激ホルモンの分泌を抑え、精子を形成できなくするものです。
●皮下埋没法
直径2・4m、長さ34mのプラスチック製のロットの中に黄体ホルモン剤を含ませ、上腕部の皮下に6本移植するもので、徐々にホルモンがしみでていき、効果は5年間は持続します。男性ホルモン剤を含ませた男性用のものも現在検討中です。
●腟リングを装着する方法
リング状になったシリコン性のチューブに黄体ホルモンと卵胞ホルモンを含ませ、腟内に3週間挿入しておきます。その間、両ホルモンが徐々に放出して、ピルを服用しているときと同じような状態になります。内服するピルの場合は、血液中のホルモンの濃度が一時的に上昇したのち徐々に減少しますが、腟リングではホルモンが常にフラットな濃度で血液中を循環するので、ホルモン量は少なくてすむという特徴があります。その分だけ副作用も少なくなります。3週間入れたあとは、―週問取り出して月経様出血を起こし、また、3週間挿入するという繰り返しですから、原則的にはピルと何らかわるところはなく、ホルモンの投与経路が異なるだけです。
●子宮内避妊具(IUD)亙押入する万法
子宮の中に異物を入れて受精卵の着床を阻害するものです。世界中で1億人以上の女性が、この避妊法を行っているといわれています。その内の70%近くは中国人女性で占めています。ただし、すべての女性に適応するものではなく、基本的には経産婦が対象になります。また、子宮筋腫や感染傾向のある人などには適さないので、医師と充分に相談する必要があります。挿入後は、子宮内に正しく装着されていることを確認するための定期検査が必要です。―ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、その後は1年おきに調べます。また、2~4年ごとに新しいものと交換するのが望ましいとされています。子宮内の避妊用具には、リング状になったプラスチック製の閉鎖型と、挿入管の付属により挿入や除去が簡単になった開放型があります。閉鎖型は通称リングと呼ばれ、「太田リング」や「優生リング」がありましたが、挿入するための特別な器具が必要で、現在は製造されていないようです。開放型には、現在日本でも使用されている「FD11」や「カヤクループ」があります。これらの避妊失敗率は、一年問で100人に1・5~3人といわれています。子宮腔内の局所に作用するため、全身的な副作用は少ないのが特徴です。問題は、月経量が増えたり、不正出血が見られたりすることです。今日、世界で幅広ぐ使用されているのは、銅線を巻き付けたり黄体ホルモン剤をチューブの中にしみ込ませたりして、銅イオンや薬剤の効果によって避妊効果を向上させたものです。銅イオンは精子の移送や受精を阻害し、黄体ホルモンは精子の子宮内への侵入を阻害します。このようなタイプを薬物付加子宮内避妊具と呼んでいます。一年間の避妊失敗率は100人に1人以下といわれています。非薬物付加子宮内避妊具に比べ避妊効果が高いので本体の形状を小さくすることができ、不正出血や月経時に見られる経血量の増加が比較的少ないのが特徴です。このようなタイプのものは日本ではいずれも未認可なのです。

産み終え世代の永久避妊法
卵子や精子の通路である卵管や精管を手術によって切除する方法で、永久避妊法ともいいます。手術後まれに卵管や精管がつながってしまうこともありますが、手術が正しく行われれば、避妊効果は完璧です。確実に子どもが産めなくなりますから、多くは、もう子どもは欲しくないという、産み終え世代がとる方法です。再び子どもが欲しくなっても、再生法はまだ確立されていないので、あきらめるよりありません。避妊を受胎調節と考えると、「妊娠」を選択できなくなる避妊手術は、特別な避妊法といえましょう。

合成ステロイドホルモンの大量生産化へ
初期の黄体ホルモン剤の中には、卵胞ホルモン様作用を示すものなどが含まれていましたが、精製技術が次第にすすみ、ノルエチステロンやノルエチノドレルなどの純度のよい黄体ホルモン製剤が大量につくられるようになってきました。同じようにして、メストラノールやエチニルエストラジオールという合成の卵胞ホルモン剤もつくられるようになりました。このような合成のステロイドホルモンが大量につくられるようになると、臨床の場でも容易に用いられるようになり、不妊症の治療や経口避妊薬の開発へとつながっていったのです。

性別は、受精した精子の染色体で決まる
受精してやがて生まれてくる赤ちゃんの性別は、どのようにして決まるのでしょう。性の決定の秘密は、性染色体に隠されています。男性の性染色体には×とYがあります。精子がつくられるとき、細胞は減数分裂をして染色体は2分され、22の常染色体とXかYの性染色体に分かれます。X染色体のある精子を×精子(女精子)、Y染色体のある精子をY精子(男精子)といいます。一方、女性の性染色体はXXですから、卵子はX染色体だけです。したがって受精卵の性別は、精子のタイプが×精子かY精子かによって決まるのです。Y精子は、×精子に比べてわずかにサイズが小さく、酸性領域では動きも悪くなりますが、子宮の入り口付近のアルカリ性に近い中性領域では、動きが早く、すばしっこくなります。そのため、Y精子が卵子と出会う割合は高く、X精子に比べて1.6倍ともいわれています。ところが、生まれてくるときの男女比はほとんど同じです。これはY精子のほうが自然淘汰を受けやすいからなのです。

男性は性腺刺激ホルモンがコントロール
陰嚢の中にある精巣(睾丸)では精子がつくられていますが、男性も脳下垂体から分泌する2つの性腺刺激ホルモン(FSHとLHこれは女性が分泌しているFSHとLHと全く同じものなのです)によってコントロールされています。精巣は精細管と同質で構成されていて、精子は精細管の中で精粗細胞から精毋細胞、精子細胞を経て精子となります。この精子形成系には、FSHが大きく関与しています。また、もうひとつのLHは、精巣の間質に働きかけて男性ホルモンであるテストステロンを分泌させ、2次性徴を出現させるとともに精子の成熟に関与しています。女性の月経周期と違って、精細管の中では休むことなく精子がつくられています。

ピルはからだにやさしい女性主導型避妊法

避妊法を選ぶときの5つのチェックポイント
これまで見てきたように、避妊の方法はいろいろあります。どれが女性にとって望ましい避妊法なのでしょう。ただ単に、確実に避妊ができるだけでよいのでしょうか。使い方が難しく間違えやすいと、避妊効果の低下が気になります。ピルが確実だからといって服用できない人もいます。また、年齢や環境によっても、避妊法の選択はかわってきます。一長一短のある避妊法の中から、どの方法を選択するかは、結局あなたが決めることです。でも、選ぶときにぜひ頭に入れておきたいことがあります。次にそのポイントを5つあげてみましょう。

1,確実に避妊ができ、そしてやめれば容易に妊娠できるもの。
2,使い方が簡単で、違えることがないもの。しかも費用は安いほうがよい。
3,副作用が少なく、たとえ避妊に失敗しても、生まれてくる子どもに影響のないもの。
4,セックスのときに、ムードを壊したり、性感を損なわないもの。
5,男性に頼ることなく、女性自ら確実に避妊が行えるもの。避妊はパートナーがお互いに責任をもって行うも
のですが、その方法を男性主導型と女性主導型に分てみると、お互いに何をしたらよいかが見えてくるのではないでしょうか。

●男性主導型避妊法 コンドーム・男性避妊手術・腟外射精
●女性主導型避妊法ピル・IUD・女性避妊手術・殺精子剤オギノ式や基礎体温法は、排卵日を予測する方で、両者の認識と協力が必要です。

失敗率の高いコンドーム確実さを求めるならピル
いろいろある避妊法の効果を実際のデータで見てみましょう。上表は、アメリカのピルの添付文轡に記職されている避妊失敗率です。それぞれの避妊法を1年間行った結果、100人のうち何人の女性が妊娠するかを示したものです。この調査結果を見て気づくことが2つあります。ひとつは、ピルは避妊手術と変わらない程の高い効果を示していることです。手術も人が行う行為ですから、失敗することもあるのです。もうひとつは、日本で大半のカップルが使用しているコンドームの○避妊失敗率は、ピルに比べて実に30~120倍も高く、使い方や男性の協力度によって大きな開きが生まれるということです。前に述べた「避妊法を選ぶ5つのポイント」を念頭において、この調査結果を見れば、とくに女性にとってピルが最をよい避妊法だということがわかります。ここで女性の立場に合った避妊法の選択例をあげてみましょう。
●未婚女性の場合 セックスのパートナーであっても、まだ生涯のパートナーとは決まっていないのです
から、避妊の責任はお互いがしっかりとらなければなりません。そこで男性はコンドームを使用し、女
性はピルで避妊することが望まれます。ピルの飲めない女性は、基礎体温を測定して自らのホルモン状
態をしっかりと把握したうえで殺精子剤を使用しましょう。男性のコンドームは、避妊を確実にするば
かりでなく、性感染症(STD)の感染を防ぐうえでも絶対に欠かせないものです。
●既婚女性の場合 この場合は、男性と女性がともに避妊の責任をもつというより、いずれかがしっか
りと責任をもてばよく、確実さを求めるならばピルが第一選択となりましょう。ピルが飲めないなら、
コンドームを第一選択とし、殺精子剤などの避妊法を1つ加えるとよいでしょう。子どもがいる女性な
らば、子宮内避妊具もよい選択肢となります。子どもが欲しくなったら除去すればよいのです。
●授乳中の女性の場合 授乳中の女性がピルを飮むと、エストロゲン(卵胞ホルモン)の作用で母乳の出が悪くなるので気をつけましょう。お産のあと母乳が出ている間は、プロラクチンという黄体ホルモンが分泌しているので、排卵することはありません。産後はじめての月経が見られるまでは排卵しないものといわれていますが、プロラクチンの分泌は次第に低下してきて、最初の月経の前に排卵が起こることもあります。ですら女性惻の避妊法としては子宮内避妊具がよいでしょう。男性もコンドームで協力するようにしたいものです。(注一授乳をしていない場合、お産のあと1ヵ月はピル服用を避けたほうがよいといわれております。)
●産み終え世代の女性の場合 最も確実な避妊法を考えなければならない人たちです。アメリカやヨーロッパでは避妊手術が多いのですが、日本では今ひとつ人気がありません。手術をしないのであれば、ピル、子宮内避妊具そしてコンドームの順の選択になるでしょう。(注一40歳を越えてピルを服用するときは、医師に十分な健康管理をしてもらうことがが大切です。)

日本で報告されていた世界初のピル
1955年、東京で開催された第5回国際家族計画会議の中で、ピンカス博士は、プエルトリコの女性を対象に、経口避妊薬として黄体ホルモン剤300mgを用いた臨床成績で、確実な避妊効果が得られたという発表を行い、大きな感動と反響を呼びました。 これを受け、わカ傴1でも日本医科大学の石川正臣教授を班長とした「経口避妊薬に関する研究班」がピルの研究を開始o 1957年にはノルエチステロン5mgの「ノアルテン錠」が、1960年にはノルエチノドレル9.85mgとメストラノール0.15mgの「エナビット錠」が、月経異常などの治療薬として認可され使われるようになりました。

ピルは、月経のホルモンコントロールを利用した避妊薬

排卵後の安全日状態をつくるホルモンコントロール
ピルは卵胞ホルモン剤(エストロゲン)と黄体ホルモン剤(プロゲストーゲン)の配合剤です。この2つのホルモンが女性の月経周期(性周期)と深い関係があることはすでに述べてきたとおりです。酳単に振り返ってみましょう。月経周期の前半、つまり月経から排卵までは、卵胞の発育とともにエストロゲンの分泌が盛んになりますが、排卵後は黄体からのプロゲステロンが加わり、両者がそろって分泌するようになります。もし卵子が精子と出会い、受精から着床へと進み、妊娠をしたときには、両ホルモンは継続して分泌しつづけます。この状態では卵胞は発育せず、排卵もありません。卵巣を刺激する性線刺激ホルモンが分泌されないからです。また、卵子が受精しないで妊娠が起こらなければ、黄体は萎縮してプロゲステロンの分泌も低下していき、月経が起こります。このことから、エストロゲンとプロゲステロンが充分にあるうちは、排卵は起こらないということがわかります。ピルは、このような月経周期とホルモンの関係を利用した避妊薬ですから、規則正しく服川しなければなりません。ピルの服用周期は一般的な月経周期と同じ28日です。毎日1錠ずつ21日間飲みつづけたあと、7日間服用を休みます。休んでいる問に、月経と同じような出血(消退出血と呼ばれます。)があります。服用を休んでから2~3日目に出血が始まり、およそ3~4日問続きます。8日目から次の服用周期に人り、再び21日問飲みつづけて、7日間休みます。この繰り返しがピル服用の基本です。毎日飲み続ける習慣をつける目的でホルモン剤の入っていない偽薬が7錠ついていてIシート28錠のものもあります。自然の月経周期では、周期の前半である卵胞期にエストロゲンのみが分泌され、排卵後にはじめてプロゲステロンとエストロゲンとの両者が分泌されますが、ピルの場合、服用周期のはじめからエストロゲンとプロゲストーゲンの両ホルモン剤が作用します。したがって安全日といわれている排卵後の黄体期と同じ状態になっているのです。排卵期に排卵竃フロックする環境をつくるピルピルを飲むと、その成分である2種類のホルモン剤が、腸から肝臓を経て血液の中に入り、体中を循環します。すると間脳‐下垂体は、プロゲステロンとエストロゲンが卵巣から充分に分泌しているものと勘違いをして、卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体化ホルモン(LH)の分泌を抑えてしまいます。その結果、卵巣中の卵胞は発育することなく、しかも、排卵を引き起こす黄体化ホルモンの大量放出もみられなくなります。こうして、ピルを飮んでいる間は、卵胞の発育は停止し、排卵も起こらず、卵巣は休んでいる状態になります。もちろん、卵巣からのエストロゲンとプロゲステロンの周期的な分泌も起こりません。エストロゲンは、子宮内膜を肥厚・増殖させ、プロゲストーゲンは、子宮内膜の増殖を抑え分泌内膜にかえる働きをします。ピルを飮むことによって、自然の月経周期に伴うホルモン分泌と違い、はじめから両ホルモン剤が子宮内膜に働きかけるため、充分な子宮内膜の増殖はみられません。内膜が比較的薄くなり受精卵は着床しずらくなり、消退出血も自然の月経より量が少なく、痛みも軽くなるのが一般的です。普通、排卵期周辺には、エストロゲンが非常に多く分泌されているので、子宮頚管はサラサラとした粘液が多くなり、精子が子宮の中に吸い込まれやすい状態になっています。ところがプロゲストーゲンが作用すると、粘液の量は抑えられ、その性状もかわって粘土状になり、子宮頚管は岡い蓋をしたような状態になります。このため、桁子は子宮の中に入れない環境になります。このように、ピルによる避妊の仕組みは、2重3重にガードすることで避妊効果を確実なものにしています。ちなみに、アメリカのFDA(米国医薬品食品局)の調査結果では、1年間ピルを使って避妊を行った場合の失敗率は100人に対してO・1人です。日本で行われた、およそ5000人ののべ70000周期に及ぶ長期臨床試験でも同様の結果が報告されています。

つわりに似た副作用は順次消失。後遺症の心配は?
●副作用の大半は、ホルモン環境の変化によるもの
ピルもホルモン剤であり、薬ですから、人によっても違いますが、不快感や副作用がまったくないとはいえません。ピルは、健康な女性が望まない妊娠を避けるために服用するものです。それだけに安全性の追求に長年の研究が積み重ねられてきました。その結果、ホルモン剤の含有‥羝をできるだけ少なくして副作用を抑えた低用量ピルが登場したのです。今日、世界で広く使用されているピルは、この低用量ピルです。ピルを飲み始めて訴える副作用の多くは、妊娠初期に起こるものとよく似ています。代表的な症状は悪心や嘔吐で、つわりとよく似ています。このような副作用の大半は、ホルモン環境の変化によって起こるものです。エストロゲンやプロゲストーゲンのいずれかの優位性や一時的なホルモンーバランスの乱れが原因で、ほとんどは2~3周期で消失します。悪心や嘔吐などの胃腸障害は、エストロゲンの優位性によるものです。また、乳房緊満感や乳房痛、むくみ、体液の貯留、めまいや腟部の不快感などを訴える人もいます。エストロゲンが少なくて起きるものに、ピル服用中の不正性器出血があります。一方、プロゲステロンの優位性による副作用として、体重の増加、憂鬱感、脱力感、性欲の昂進や減退感、ニキビ、多毛、腟壁の乾燥感などがあげられます。これはピルに用いられるプロゲストーゲンには、男性ホルモン様作用などの他のホルモン作用を示すものがあるためと考えられています。ホルモン用量の多いピルは、心筋梗塞、静脈性血栓塞栓症、高血圧などの循環器系疾患、肝機能障害、乳房や子宮頚部、肝臓などのがんの発症率を高めることが話題になりましたが、ホルモン量の少ない低用量ピルになってからは、こうした副作用はかなり軽減されてきています。

中止後は正常な月経周期にもどりいつでも妊娠できる状態になる
ピルの服用に当たって、多くの女性はいろいろと心配するものです。長期間排卵を抑制することで「不妊症になるのではないか」と懸念したり、「奇形児が生まれるのではないか」と、ピル中止後も、しばらく間をあけて妊娠しようしたり、不安はぬぐえないようです。しかし、そうした心配はいりません。ピルの服用を中止して3ヶ月後には、90%以上の女性に正常の排卵性月経が認められます。中高用量ピルを長期間服用すると妊娠しにくいと指摘されていましたが、低用量ピルでは、さほど問題にする必要はありません。むしろ軽度の排卵障害により不妊症に悩む女性に対し、3ヶ月ほどピルを服用させ排卵を抑制したあと、服用をやめることにより下垂体からの卵胞刺激ホルモン分泌を増加させ、排卵を促す方法をとることもあるくらいです。また、長期服用後ピルをやめて妊娠すると、自然流産や胎児奇形の発生率が高まるといった証拠もありません。

ピル服用にはこんなメリットもある

●月経様出血の周期は自由にかえられる
ピルを使用すると、消退出血が定期的に起こることに気づきます。しかも、今までの月経と違って経血量が少なく、月経疝も軽度になっています。貧血傾向の人には、このためその予防になります。 また、消退出血の時期が旅行や試験などに当たる場合、服用を休まずピルを飲みつづければ、出血の時期を遅らせることができます。そして、旅行や試験が終わったら7日間服用を休めばよいのです。このようにピルで周期を自由にかえることさえできるのです。だからといって、むやみに周期をかえると思わぬ障害のもとになりますから、このようなときは必ず医師に相談するようにしましょう。
●女性特有の病気に予防効果がある
ピルに含まれる2種類のホルモンによってホルモンーバランスが整えられるため、子宮内膜がん、子宮筋腫、子宮内膜症の予防的効果が疫学的調査で報告されています。ピルを服用することによって、卵巣は休んだ状態になり、卵巣がんや卵巣嚢腫の予防に効果があるといわれています。また、良性の乳房腫瘍の予防にも効果があるといわれています。 エイズなどの性感染症(STD)を予防することはできませんが、ピルの中に含まれるプロゲストーゲンの作用によって、子宮の入り囗である頚管の粘液の性状を変化させ、蓋をするような状態になるため、細菌などの侵入を妨げ、骨盤内感染症になるリスクが低下するといわれています。
●思春期や更年期に特有の症状を改善する
思春期の女性は、12歳ころに初経をみて、無排卵性周期から、次第に排卵性月経が確立し性成熟期へと移行していきます。その周期もはじめのころは希発月経(40日以上で繰り返される月経)のように長く、数年を経て規則的な月経周期へと移行するのが常です。この移行期問中は、排卵を伴う月経はまれで、月経が不順だったり、月経痛がひどくなったりするものです。また、男性ホルモンの分泌も多く、ときとして多毛やニキビなどに悩む女性も少なくありません。このような症状は、卵胞ホルモン(エストロゲン)の優位な低用量ピルを使用することによって改善することができます。また、35歳をピークに卵巣の機能は低下しはじめ、エストロゲンの分泌も減少してきます。40歳を過ぎると性周期の乱れを訴える女性も出てきます。これは更年期の前兆です。性周期の乱れに気づかず、オギノ式などに頼っていると、予定外の妊娠でうろたえることになりかねません。低川量ピルは、周期を規則正しくして、確実な避妊効果を発揮してくれます。そのうえホルモン補充療法(HRT)的な効果も期待できるため、更年期障害や骨粗鬆症などの予防にもなります。但し、40歳以上の女性に対して、低用量ピルは慎重投与となっていますので医師と十分に相談し定期的な健康管理が望まれます。

ピル服用の禁忌
ピルを飲んではいけない女性もいます。服用禁忌について詳しく述べることは、さまざまな憶測や誤解を招く恐れがあるので、ここでは、どのような場合に、ピルの服用をひかえなければいけないかを列記するだけにしておきます。 あなたの健康状態がピル服用に適しているかどうかは、専門の医師に相談すれば詳しく教えてくれるはずです。また、ピルを処方してもらうときには、現在あなたが感じる体の異常や、既往歴、家族
の病歴などを医師にきちんと説明できるようにしておくことが大切です。

ピル服用の禁忌

エストロゲン依存性腫瘍(乳がん・性器がん)および疑いのあるもの
診断の確定していない異常出血のあるもの
血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、
冠動脈疾患または既往のあるもの
大手術の術前4週間以内、術後2週問以内、産後4週間以内のもの
重篤な肝障害のあるもの 脂質代謝異常のあるもの
中等度以上の高血圧のあるもの 思春期前の女性
妊娠または妊娠している可能性のあるもの
妊娠中に黄疸の既往のあるもの
●ヒル服用に際し慎重投与のもの
40歳以上の女性
肥満の女性
喫煙者(1日15本以上、35歳以上)
若年期の血栓症の既往の家族を持つ女性
軽度の高血圧(妊娠中の既往)の女性
乳がんの家族歴または乳房に結節を有するもの
肝障害のある女性
腎障害のある女性
糖尿病の女性
ポリフィリン症の女性
授乳中の女性
他の薬剤を服用中の女性(薬物相互作用)
「低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン」より

ピルの種類と上手な使い方

●エストロゲン含有量が異なる低用量ピルと中・高用量ピル
ピルは、エストロゲン(卵胞ホルモン)剤の含有量によって、3種類に分けられます。エストロゲンが50μg未満のものを「低用量ピル」、50μgのものを「中用量ピル」、50μgを超えるものを「高用量ピル」といいます。中・高用量ピルは、これまでも月経困雌症などのホルモン配合剤を便宜的に避妊薬がわりに使ってきたもので、避妊としての適応はありません。一般にピルといえば、「低用量ピル」を指します。今回、発売予定のものは、エストロゲン含有量が30~40μgの「低用量ピル」です。当然のことながら低用量ピルは、中・高用量ピルに比べて、悪心や嘔吐などの胃腸障害、浮腫や乳房緊満感といったエストロゲンによる副作用が少なくなっています。ただ中・高用量ピルから低川量ピルに切り替えるような場合は、ホルモン環境がかわるために、不正性器出血が起きることもあります。しかし、ほとんどは飲みつづけることによって、次第に不正性器出血が消えていきます。また、低用量ピルでは不正性器出血が多くて困るという場合は、欧米で一般的に行われているように中用量ピルに切り替える方法もあります。医師と相談のうえ、決めましょう。低用量ピルと中・高用最ピルでは、避妊効果はさほど違いませんが、低用量ピルは確実に避妊できる限界までホルモン量を下げているので、飲み忘れると避妊効果が低下しますので注意しましょう。

ホルモン量一定の「一相性ピル」と一途中でかわる「段階型ピル」がある
ピルには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲストーゲン(黄体ホルモン)の配合量がかわらない夕イプと、途中で配合量の違ラものにかわっていくタイプがあります。前者を「一相性ピル」、後者を「段階型ピル」といい、段階型ピルは、さらに2段階にかわるコー相性ピル」と3段階にかわるコニ相性ピル」とに分かれます。一相性の場合は、叭一日間の服用期問中、すべてホルモン配合量の同じピルを使うため、服用法は非常に簡単で、飲みちがえもほとんどありません。一方、段階型ピルは、ホルモンの配合比の違弓ピルを決められた順序で服用しなければなりません。段階型ピルの特徴としては、前半に不要のプロゲストーゲンを極力少なくして自然のホルモン分泌パターンに似せてお匯唾す。ただし、服用の順序を誤ると不正性器出血を起こしたり、避妊効果にも影響したりしますから、細心の注意が必要です。したがって、このようなものにはピルケースが付いていて飲み違いのないように工夫されたものとなっています。また、周期を延長させるときは7日間の休薬期間を設けないで、そのまま服用を続ければよいのですが、いずれにしてもこの場合は医師に相談することが重要です。服用のミスで起こる妊娠のリスクはいずれも同じ程度ですが、服用期間の初期の飲み忘れにはいずれも充分な注意が必要です。とくに7日問の休薬期問中は脳下垂体の抑制がなくなるため、卵胞刺激ホルモンの分泌が起こり、卵胞の発育が始まります。8日目からピルを飲みはじめれば問題はありませんが、飲み忘れたりすると卵胞の発育が抑えられず、排卵へと向かっていく可能性があるので要注意です。

●エストロゲン量と副作用の関係
60年代に使われた黄体ホルモン剤は、極くわずかの男性ホルモンに似た作用と卵胞ホルモンに似た作用のあることが特徴で、その量も5mgと少なくしてきました。これらのピルは、初めてのピルである「エナビット10」に比べ、飲みやすくなり、ピルを服用する女性が増えてきました。しかし、1961年のピルによる血栓症の報告例に始まり、乳がんや子宮頚がんのリスク、肝障害などの副作用が問題となってきました。そして、ピルに含まれるエストロゲン(卵胞ホルモン剤)の量に問題のあることが次第に明らかにされてくるのです。

21日間飲んで7日休む月経と同じ28日周期
ピルの形態は錠剤です。ピルはPillと杳いて、もともと丸薬・錠剤の意味ですから、将来顆粒や粉末のものが出てきて、本来の意味を離れ、ピルと呼ばれるようになるかもしれませんが、今のところピルは錠剤だけです。通常、Iシートにパックされているピルの数は叭]錠です。これはIシートを毎日1錠ずつ、21日間飲むからです。シートが空になったら、7日間服用を休みます。M一日の服用期間と7日の休薬期間を合せて1服用周期とすると、―服用周期は28日となります。これはちょうど女性の平均的な月経周期(性周期)に相当します。シートの形は円形をしていたり、長方形をしていたり、製品によってさまざまあり、また錠剤の色も、白や赤、橙色などいろいろです。段階型ピルでは、指定された色に従って順序よく服用するためにホルモン量によって3~4色に色分けしてあるものもあります。月経周期の間に分泌する卵胞ホルモンと黄体ホルモンの変化に合わせて、ピルの含有ホルモン剤の量をかえ、色で識別できるようにしてあります。それを決められたとおりに飲んでいくのが、正しい飲み方です。ですから「今日の気分はピンクだからこれにしよう」などと勝手な飲み方をしてはいけません。避妊効果の低下や不正出血の原因となります。

飲み忘れを防ぐ28錠入りピルもある
ピルは、周期に従って飲む薬のため、服用ミスで多いのは飲み忘れです。とくに休薬期問が終わって、次のピルを飲みはじめるときのうっかりミスが目立ちます。この飲み忘れをどう防ぐかがいちばんの問題になります。もし休薬期間をとらず、毎日飲みつづければ、こうした飲み忘れも防止できるはずです。そこで考え出されたのが、28錠入りシート。通常は1シート21錠でいいのですが、色の違弓ピルが7錠分入ってます。この7錠は、休薬期間7日間のために用意されたものです。つまり毎日休まず1錠ずつピルを飲みつづけるようにできているのです。色の違う7錠は、ホルモン剤の入っていない偽薬。これなら、飲んでも休薬しているのと同じことになるのです。飲み忘れることはないという人は、この7錠の偽薬は飲まないで休薬期間をとっても、いっこうに差し支えはありません。

服用が簡単な一相性ピル自然のホルモン分泌に近い段階型ピル
ピルには、現在10種類の製品が申請されています。基本的にはどれも同じようなもので、大きな違いはありませんが、一相性ピルと段階型ピルとでは、その性質が少し異なっています。また、ピルに含まれるプロゲストーゲン(黄体ホルモン剤)の種類や量によっても特性が多少違います。

●一相性ピル
プロゲストーゲン(黄体ホルモン剤)としてデソゲストレル(DSG)を用いた「マーベロン」とノルエチステロン(NET)を用いた「オーソM」という2種類の製品があります。「マーベロン」に使われているデソゲストレル(DSG)は、1980年代に開発されたもので、メキシコ産の山芋を原料にしているそうです。その作用は強い反而、プロゲストーゲン(黄体ホルモン剤)に見られがちな男性ホルモン様作用は弱いといわれています。DSG150μ召とエチニルエストラジオール(EE)というエストロゲン(卵胞ホルモン剤)30なごを含んでいます。「オーソM」はノルエチステロン(NET)が使われており、これは1950年代に開発され、ピルとして最も古くから研究されてきた製剤といえます。このNETはプロゲストーゲンの中では最も作用の弱いものといえます。したがって一錠中に含まれるNETの跫はほかのものに比べ少し多くなっています。このピルにはNETが1000μg名とEEが35μg含まれています。

●二相性ピル
「エリオット」は唯一の二相性ピルで、プロゲスドーゲンにノルエチステロン(NET)が使われており、前半の10日問は500μg召で後半の凵日間は1000μgごと2段階に変化します。エストロゲンはEEで叭一錠とも35μgごで構成されています。後半にNETが多くなっているので、服用期間後半の不正性器出血が比較的少ないのが特徴です。「オーソM」と同様、作用が弱い成分を持っているため用量が多くなっています。

●三相性ピル
三相性ピルは3段階にホルモンの配合量がかわるもので、中問増量型と漸増型があります。中間増量型ピルとして「シンフェーズT」と「ノリニールT」があります。エストロゲンにはEEが使われており、21錠すべて含有量は35μ名です。プロゲストーゲンはNETで、はじめの7日間は500μg茗、次の9日間は1000μg茗、そして最後の5日間は500μg名にもどります。自然のホルモン分泌パターンに似せたピルといえます。

漸増型ピルは5種類あり、そのうちプロゲストーゲンにNETを使用したものは「オーソ777」だけです。これは7日ごとに500μg、750μg、1000μgと増えていくもので、EE量は叭一錠すべて35μgです。またプロゲストーゲンにレボノルゲストレル(LNG)を使用したものが「トリキユラー」「リビアン」「トライディオール」「アンジユ」の4種類あります。LNGは1970年代に開発されたものです。ホルモン量は、いずれの製品も、最初の6日間はLNG50jとEE30j、次の5日問はLNG75μ茗とEE40μg、最後の10日間はLNG125μgごとEE30μgとなっています。これらの製剤も、自然のホルモン分泌パーンに似ていて不正性器出血が少なく、服用に際して抵抗感を少ないといわれています。低用量のピルすべてに共通していえることは、7日間の休薬期間に下垂体の抑制がとれて卵胞の発育が見られるので、休薬期間の延長は避妊効果の低下につながる恐れがあるということです。この休薬期間に卵胞が発育しているというのは、ピルの服用を止めればまた排卵が回復することを意味し、やむをえないことでもあります。いずれにしても低用量ピルに共通していえることは服用初期の飲み忘れには充分注意したいものです。

飲み始めは、月経がはじまつた日から
今、あなたはピルを手にしています。あなたの意志で確実に避妊を行うためのものです。このピルは「低用量ピル」と呼ばれるもので、従来のものに比べてホルモン量が少なく、副作用も少なくなり、月経疝などの不快な症状も抑えられるというメリットのあるものです。でもホルモン量が少ないだけに飲み方を間違えると、避妊効果が低下することにもつながります。初めてピルを飲む人は、月経がはじまった日から飲みはじめます。これはホルモンの量が少なくなった低用量ピルの、確実な避妊効果を期待するためで、飲みはじめた日から確実に避妊ができます。月経の出血量は今までと同じですが、3~4日目ころから次第に少なくなり、やがて出血もとまるでしょう。人によっては7~8日間少量の出血が続く場合もありますが、ピルを飲み続けるうちになくなるので、気にしないで飲みつづけてください。中・高用量ピルは月経の5日目から飲み始めているのに対し、低用量ピルはなぜ月経初日から飲まなければならないのでしょう。月経期間中は、すでに次の排卵準備が始まっています。中・高用量なら5日目からでも、確実に卵胞の発育は抑えられるのですが、低川量となると100%発育が抑えられるとはいえません。だから初日から飲み始めるのです。サンデー・メソッドという、ちょっとおもしろい方法もあります。これは、月経がはじまって最初の日曜日から飲みはじめる方法です。なぜそんなことをするかというと、日曜日に月経様出血が起きないようにするためで、常にウイークエンド(週末)は出血のこない楽しいセックスーライフがエンジョイできるというわけです。ただし、この方法では、即日の避妊効果は期待できませんから、飲みはじめの最初の7日間は、ほかの避妊法を併用する必要があります。これは一般的にはサンデーピルと呼ばれます。また、日曜日に限らず月経様出血が起きては困るという曜日があれば、その曜日から飲みはじめればよいことがわかります。

効き目を確かにするには1日1回、時間を決めて飲む
どんな薬でもそうですが、飲んだ薬の成分は血液によって全身に運ばれ、目的とする部位でその薬効をあらわします。薬効成分の血中濃度は、服用後一時的に高濃度になり、全身をめぐるうちに分散や代謝により濃度が低減していきます。薬効を持続させるには、薬効成分の血中濃度が充分あるうちに次の薬を飲まなければなりません。抗生物質を8時間ごとに飲んだりするのはこのためです。ピルの場合も同じことがいえます。ピルの薬効は24時間は充分に持続するようになっていますから、1日1回服用すればよいのですが、毎日できるだけ同じ時間に飲むことが大切で、これを怠ると安定した薬効は期待できなくなりますし、飲み忘れを防ぐことにもなるのです。ですから、「昨日は朝飲んだけど、今日は都合で夜飲もう」などと気まぐれな飲み方をする人は、ピルを使ラ資格がありません。ピルを飲む時問はきちんと決めておきましょう。毎日決まった時間にすることが何かあるはずです。その時間に合わせてピルを飲む習慣をつけましょう。たとえば朝起きて歯を磨くとき、朝食のあと、あるいは夜、化粧を落とすときなど、毎日きまって行う時に飲むようにすればよいのです。少々の時間のずれは大目にみましょう。

産後や流産・中絶後のピル服用は月経開始時期を目安に
産後の避妊は、女性にとって深刻な問題のひとつでょう。すぐにピルを服用すると、乳の出が抑えられてしまいます。母乳で育てている場合、通常はプロラクチンというホルモンが分泌されているので排卵することはありませんが、その分泌が低下しはじめると排卵する可能性が出てきます。いつ排卵の可能性があるかの判断は、大変難しいものです。そんなときは、母乳をとめようと思ったときに飮みはじめる方法があります。ただし、飲みはじめてから7日問は、安全のためにほかの避妊法を併用しなければなりません。授乳中にホルモン剤を服用すると、赤ちゃんに影響を与えるのではないかと心配する人が多いようです。「ホルモン剤は母乳の分泌を抑えるが、赤ちゃんには影響がない」といわれても、不安な気持ちはなかなか消えないものです。この場合は、お産のあとの最初の月経がはじまるまで待ちましょう。月経が始まった日から通常の服用方法に従って、ピルを飮みはじめるのです。いずれの場合も、ピルを飲みはじめるまでは妊娠する可能性があるので、コンドームなど他の避妊法で確実に避妊する必要があります。また、流産や中絶のあとは、翌日からピルの服用を開始することで確実に避妊することができます。でもこんなとき、すぐに避妊を考えなければならないなんてちょっと淋しい感じがします。そんなとき心の整理がついて避妊のことが考えられるようになったとき、ピルを飲もうと考えるならそれからでもかまいません。そのときは飲みはじめて7日間は他の避妊との併用は忘れないでください。また流産や中絶処置時に止血剤eなどを講じていることがあります。そんなときは主治医に相談しましょう。ピルの飲みはじめをいつにするかは、状況に応じていろいろですが、共通していえる注意点はとても簡単なことなので、ぜひ覚えておいてください。それは、月経が始まった最初の日から飲みはじめる方法以外なら、飲みはじめてから7日間は、ほかの避妊法と併川しないと確実な避妊効果が期待できないということです。

日本人女性のピルに対する意識
低用量ピルに対するイメージは「全国家族計画世論調査」によると、ある程度以上低用量ピルのことを知っている女性は、既婚者で64.4%、未婚者で56.8%と未婚者のほうが少ない値を示しています。この中でピルを「使いたい」大は、未既婚ともに10%台で、「使いたくない」が半数以上を占めて圧倒的に否定する人のほうが多いのです。「使いたい」理由は、未既婚者ともに「避妊効果が高い」を第1位にあげています。次に既婚女性は「セックスの際に避妊をしなくてすむ」をあげていますが、未婚では4番目にあげ、その代わりに「人工妊娠中絶をしなくてすむ」がきて、「女性自身の意志で使うことができる」と続いております。逆に、「使いたくない」理由は、「低用量でも副作用が・し配」で、未婚で74.8%、既婚70.6%と他の理由をはるかにしのぎ、次に、「既にある避妊方法で十分」、「女性だけに負担がかかる」となっています。この結果から、「ピルに対する副作用神話」というものを強く抱いていることがうかがえます。これはピルに対する情報不足によるものではないでしょうか。著者らの助産婦学生を対象とした調査によると、低用量ピルの講義を行った後は、「使いたくない」24%が「使いたい」31%を下回っているのです。やはり、使用の選択に際しては、正い、濮報の提供によると考えられます。

気になる症状や飲み忘れたときの対処法
●吐き気や不正出血も一時的なら心配なし
初めてピルを飲む人にしばしば見られるものに、10人に1人か2人の割合でちょうど妊娠したときの「つわり」に似た症状が起こります。これは、今までのホルモン環境が少しかわったことが原因なので、多くの場合、飲み慣れることによって次第になくなっていきます。ただし、悪心や嘔吐があまりひどいようだと、使っているピルが、あなたに合わないのかもしれません。そのときは、主治医に相談するようにしましょう。ピルを飲んでいる間本来出血のない時期におこる出血(不正性器出血)は、あまり気持ちのよいものではありませんが、ピルを飲みはじめた大にしばしば見られることで、10人に2~3人の割合で起こります。悪心や嘔吐と同じように、今までのホルモン環境が少しかわったために起こるものですから、多くの場合、飲み慣れることによって次第になくなっていきます。不正性器出血は、ピルに含まれるホルモンの跫が少なくなるにつれて、発現頻度が高くなります。したがって、従来のホルモン量の多い中・高用量ピルから低用量ピルに切りかえるときに多く見られます。また、服用期間の後半、すなわち一口~21錠目を服用しているときに見られることもあります。しかし、これらは服用周期を重ねることによって、次第に発現頻度が少なくなるものです。ピル服用中に見られる不正性器出血には、次のような2つのタイプがあります。下着にほんのわずか見られるような出血、これをスポッティング(点状出血)と呼び、その多くはすぐになくなるものです。生理用品を使わなければならないほどの出血は、その日のうちになくなれば、とくに気にする必要はありませんが。2~3日続くようであれば、主治医に相談しましょう。また不正性器出血が長く続くようですと、ピルの種類を変えるのも一つの方法です。

飲み忘れてからの経過時間でピルの飲み方が違ってぐる
人間誰しも忘れることはあるものです。毎日飲んでいても、シートに残っているピルを見て、「あっ、いけない!」と飲み忘れに気づくことがよくあります。そんなときは、あわてずに飲み忘れてから何時間経っているかを計算しましょう。経過時間によって、その後の飲み方が違ってくるからです。
●24時間以内に気づいた場合
気がついた時点で、すぐにI錠を飲みます。その日に飲む予定のピルは定刻に飲み、翌日からは普通どおりに服用します。ただし、飲み忘れが服用期間の前半(1~7日目)の場合は、念のためにほかの避妊法を7日間だけ行います。
●24~48時間以内に気づいた場合
気がついた時点で、すぐに2錠を飲みます。次に飲むピルは定刻に飲み、翌日からは普通どおりに服用します。ただし、飲み忘れが服用期間の前半(1~7日間)の場合は、必ずほかの避妊法を7日間だけ行います。まれにスポッティングのような少量の出血が見られることがありますが、すぐに治まるので気にしなくてよいでしょう。でも、服用期間の後半(15~21日目)で破綻出血のように出血量が多い場合は、その時点でピルの服用をやめ、7日問休薬して、8日目から次の新しいシートのピルを飲みはじめるようにしましょう。
●48時間以上経って気づいた場合
その対処法は服用周期のいつごろかによってもことなってくるので、この場合は、必ず主治医に飲み忘れたことを話して指示を仰がなければなりません。多くの場合、スポッティングや量の多い破綻出血が見られることがあります。出血の量が多ければ、ピルの服用をいったん中止して7日間休薬し、8日目から新しいシートに移るようにします。

飲み忘れだけでなく体調の管理にも役立つ「ピル日記」
ピルの服用中は、ピルノートをつくり、気づいたことを毎日記録するピル日記をつけるようにしましょう。とくに、初めてピルを使う人は、3ヶ月から半年は必ず実行してください。そうすることによって、飲み忘れを防止できるばかりでなく、今まで気づかなかった自分の体のことが、いろいろ見えてくるはずです。7日問の休薬期間に見られる月経様出血がいつはじまったとか、どれくらい続き、出血量はどのくらいだったとか、こまめに記録しておきましょう。きっと、それは跫が少なく、持続する日数も短く、今までより軽くなっていることに気づくはずです。ただ、基礎体温(BBT)表までつける必要はありません。ピルにはプロゲストーゲンが含まれているので、体温は全般的に高くなり、多くの人は排卵後基礎体温が高くなるのと同じ高温相を続けるのです。手持ちのピルがなくなると、再び医師を訪れ処方してもらうことになりますが、服用中にとくに異常なかったということであれば、体重と血圧の測定をするくらいで、医師は前と同じピルを処方してくれるでしょう。しかし、それだけではあなたの健康管理は充分とはいえません。ぜひ、ピル日記を持参して、服用中に気づいたことをすすんで医師に話すようにしましょう。あなたが異常と思わなかったことについても、医師は別の見方をするかもしれません。ピル日記の内容を詳しく見た医師が、もっとあなたに合ったピルにかえる処方をするかもしれません。このようにピル日記をつけることの効用は大変大きいといえます。また、せっかく女性の健康管理の専門家である産婦人科医に通うのですから、半年か1年にI度は採血をして、血液学的検査、血液凝固系、肝機能や腎機能などの検査をしてもらいましょう。できれば子宮がんや乳がんの検診、さらには性感染症(STD)の検査も、あわせて申し出るとよいでしょう。

ピルの入手には医師の処方か個人輸入代行

ピルはホルモン剤で、できています。したがって、医師の処方箋なしには手に入れることができません。タイやスペインなど特定の国を除けば、世界中ほとんどの国が同様の制度になっていて、医師の処方や指導のもとでピルを手にしています。(この国は、実際に私が行って、ピルの入手を薬局で求めた経験のことです。スペインの場合は、一周期分しかくれませんでした。タイは三周期分を購入することができました。)とくにヨーロッパやアメリカなどではホームドクター制度があり、そこで処方を書いてもらい薬局で入手しています。また、イギリスやオランダなどでは家族計画クリニックやセンターが充実しており、そこでは無料で入手することもできます。日本では多くの場合、産婦人科医から入手するか、処方箋を書いてもらって薬局で入手ずることになリ袤す。「ピルを手に入れるために、わざわざ産婦人科に行くの? そんなのイヤだ!」という人も多いでしょう。そんな人も1~2回通えば、考え方がすぐにかわってくると思います。産婦人科医は、女性の健康管理のよきパートナーとして、とても大切な役割を担っているのです。産婦人科はお産や中絶のときだけ行く所などと考えていてはいけません。前にも述べたとおり、女性の体は4つのホルモンでコントロールされており、そのバランスが崩れることによってさまざまな弊害が生まれます。それを充分に理解しているのが産婦人科医なのです。気になる症状があれば、躊躇することなく産婦人科医を訪ねて相談してみましょう。女性の健康についての新しい知識も得られて、必ず役に立つはずです。また産婦人科で働く、看護婦さんや助産婦さんはきっと同性として、よき理解者になってくれるでしょう。

初めてのピルの処方には基礎体温(BBT)表が役に立つ
産婦人科の受付で、「避妊をしたいのでピルが欲しいのです」と告げると、ピルに関する簡単な問診票が手渡されます。その中には、ピルについての簡単な説明が書いてあります。問診票に必要項目を書き込んで、窓口に提出します。そして、医師の診察を受けることになります。そのとき、基礎体温(BBT)表を持参して、医師に見てもらうのが理想的です。あなたのホルモン環境をひと目で把握することができるからです。基礎体温表が低温相と高温相の二相性に(ツキリと分かれていなかったり、低温相のままだったりすれば、排卵していないことになります。また、高温相の日数が10日よりも短いとしたら、妊娠しにくい状態にあるといえます。

できれば一歩踏み込んだ検査をしてもらう
医師の診察は、あなたの月経歴や既往歴、また家族歴についての問診からはじまり、血圧、身長、体重などを測定し、そして、尿検査もするでしょう。肝機能や腎機能を見るために採血もするかもしれません。ピルの処方に必要なデータとしては、これで充分かもしれませんが、産婦人科医の専門の先生に見てもらう絶好の機会と考えて、もう一歩踏み込んで、子宮がんや乳がんなどの検診も依頼してみてはどうでしょう。ピルは確実な避妊法のひとつですが、性感染症(STD)を防ぐことはできません。とくにクラミジアなどは感染していても、症状があらわれず気がつかないことがあります。東京都予防医学協会の報告によりますと、クラミジア陽性患者が10代の妊娠している女性で19%、妊娠していない女性で25%と高い数値が示されています。そのままピルで避妊を始めると、間違いなくパートナーに感染します。ピルによる避妊法では。コンドームと違って性器が直接接触しますから、性感染症に関しては特に注意しなければなりません。ですからピルを飲みはじめる前に、ぜひ性感染症の検査もしてもらうようにしましょう。これはあなただけのためではありません。あなたのパートナーと将来生まれてくる赤ちゃんのためでもあるのです。

ピルは健康保険の対象外で1月3000円前後から?
ピルを使うと、どのくらいの費用になるかも気になるところでしょう。ピルは健康な女性が服用するものです。したがって、医療健康保険の対象とはなりませんから、自由診療報酬の中で算定されます。今まで治療用のホルモン配合剤がピルとして代用されていましたが、これらの薬剤には治療用としてのI錠の標準価格が設定されており、そのIシート分の価格に医師の指導料が加算されていました。その料金は、1ヶ月分でおよそ3000円前後でした。この価格が参考になるでしょう。1ヶ月分のピルを手にする場合、この3000円に血液検査やがんの検査などの料金を加えることによって、初回の費用が決まってきます。また、処方する医師の考え方によっても少しかわってくるので一概にはいえませんが、このことを参考にしてください。

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避妊法のイニシアティブと人工妊娠中絶
日本では男性主導のコンドームが主流
わが国ではどんな避妊法が使われているのでしょうか。その実態を全国規模で調査しているものはきわめて少なく、毎日新聞社が行っている全国家族計画世論調査が最もよく実態を反映しているものと考えられます。左表は、既婚女性を対象とした避妊法の推移を示したものです。これによると、1979年から1996年まで、避妊の実行率は60%前後で推移しており、大きな変化は認められません。75~80%の女性がコンドームに頼っていて、年次によって大きな変化は見られません。コンドームは男性の協力度によって、避妊効果に大きな差が出てくることはすでに述べたとおりです。いまだに多くの女性が男性主導型で避妊を行っていることがわかります。それ以外の避妊法は、すべて10%を下回っています。不思議に思われることは、1979年に23・―%であったオギノ式が、最近では8%にまで下がってきているのに対して、性交中絶法が5・2%から10%近くまで上昇してきていることです。このことは、信じられないことかもしれませんが「アダルトビデオ」の影響によるという一説もあるほどです。また、避妊は男性がするものという考えに移りかわってきているのでしょうか。女性主導型の最も確実な近代的避妊法として世界中に普及している、IUDとピルについて見てみると、日本の場合、1979年にはそれぞれ8・3%と3・2%であったものが、1996年には3・8%とI・3%と半減してきています。世界で使われているIUDは、形状が小さく、銅線をつけたものや黄体ホルモン剤(プロゲストーゲン)を含ませたものです。この第3世代とも呼ばれるIUDに比べて日本では避妊効果のやや低い、単なるプラスチック製の第2世代のTよUDが使われています。これは形状が大きく、経血蛩が増えるなどの問題もあったりして、今一つ人気がないようです。一方のピルも、日本で使われていたものは、低用量ピルではなく、ホルモン量の多い中・高用量の配合剤をピルとして代用しているため、何らかの副作用を訴える女性も少なからずいたのでしょう。でもピルとして飲み続けている女性が全国で25万人もいます。ピルやIUDを途中でやめた人たちから広かっていく副作用神話によるものがIUDやピル利用者の減少につながっているのではないかと思われます。正しい指導のもとで、中高用量のものでも飲み続けることはできます。未婚女性についてみると、コンドームが96・1%と圧倒的に多く、BBT法が13・8%、殺精子剤が3・9%となっています。

若年層の中絶が増え30歳代の中絶は減少
まず、わが国の出生数と人工妊娠中絶件数の推移を見てください(左表)。これによると出生数は、第2次ベビーブームといわれる1970年の193万人をピークに、年次を重ねるにつれて減少し、1995年には119万人とピーク時に比べほぼ半減しています。一方、1955年の中絶件数117万件は1995年の出生数119万人にほぽ等しく、出生数173万人に対して3分の2が中絶という大きな割合を占めています。以後、中絶件数は確実に減少していますが、出生数と中絶件数を合わせたものを全妊娠数として、全妊娠数に対する中絶件数の比率を算出すると、1975年以降ほぼ一定の一(一%強で推移していることがわかります。いいかえると、ここ20年問は出生数と中絶件数の占める割合はほとんど変化していないのです。この見方で、1975年と1995年の各世代別全妊娠に対する中絶の占める割合を比較してみると、前ページ下表のようになります。全体としては26・O%から4%と、わずかに3・6ポイント減少しているだけですが、世代別に増減を見ていくと20年間で大きく変化したことがわかります。10歳代から20歳代前半の若年層が5割前後増加しているのに対して、30歳代は逆に5割前後減少しています。若年層の中絶の増加は、性体験の若年化などによるものでしょう。また、30歳代の中絶の減少の背景には、結婚年齢の遅延化と高齢出産傾向があるといってよいでしょう。そして、40歳以上の女性が妊娠すると、4分の3は中絶を余儀なくされていることも見逃せない事実です。

中絶を繰り返す女性に多い「避妊は男性がするもの」との思い込み
中絶に関して、もうひとつの興味ある事実があります。それは、毎日新聞の第23回家族計画世論訓査の中で、中絶経験について、既婚女性25%以上が「中絶経験あり」と答えていることです。しかも、そのうち「複数回、経験あり」は、40%近くにも上っています。この事実は何を意味するのでしょうか。ここに、実際に中絶を受けようとする女性に行ったアンケート調査の報告がありますこれは口年問にも及ぶ長期間の調査で、時代的背景まで検討しうるものです。既婚女性が全体の4分の3を占めていますが、未婚女性の中絶が増えてきていることも注目されます。中絶経験のある人が先の毎日新聞の数値よりも高くなっているのは、複数回の経験数を考慮すると、充分にあり得る数値でしょう。 避妊法としては、未婚女性ではコンドーム、院外射精(性交中絶法)の順であるのに対し、既婚女性ではコンドーム、オギノ
式になっています。中絶を余儀なくされた妊娠について、ほとんどの女性は「避妊をしていた」といっています。コンドームやオギノ式、院外射精で避妊をしていたつもりだったのです。その70%近くは相手も避妊に陷力的○であり、避妊具の使用法もわずか10%近くが誤りはなかったと答えています。しかも、既婚女性の65%は「避妊は絶対大丈夫だ」と考え、80%が感情に任せた性行為ではなかったと答えています。にもかかわらず、避妊に失敗しているのです。既婚女性は、避妊は夫がするものと考え、失敗すれば、夫と相談をして中絶外来へ・…そして、また失敗。そんな光景が目に見えてきます。一方、未婚女性は、避妊は大丈夫だろうかと不安を抱いたものが5割を超え、感情に任せてしまったと悔いているものが46%と半数近くにも上っています。彼から離れたくないために、体を任せてしまう。まだ子どもを産めない自らを思い、妊娠
の不安にかられながらその時を過ごし、不安が現実になると、ひとり悩み苦しみ、中絶外来を訪れます。既婚女性より決断の時期が遅れる傾向にあります。いずれにしても、中絶をする女性は、「避妊は相手の男性がするもの」と強く思い込んでいる節があります。

世界の避妊法の主流は女性主導型のIUDやピル
世界で最も多く用いられている避妊法はIUDで、およそ1億人以上の女性がこれに頼っています。その70%以上は、中国人女性といわれています。次に多いのがピルで、9。000万人の女性が服用しています。ピルに次いで多いのは避妊手術です。これらはすべて女性が自ら選択して行えるものばかりです。しかも、コンドームより避妊効果の確実なものです。左表は、日本と世界の避妊法の実態をまとめたものです。これによると、女性側の避妊法は、避妊手術が26%、IUDが16%、ピルがH%の順になっています・一方、男性側の避妊法は、コンドームが10%、避妊手術が8%の順で、わが国の状況とは逆に女性主導型の避妊法が多いことがわかります。先進諸国のみを取り上げてみると、ピル、IUD、避妊手術の順になります。

 

 

 

 

 

 

イギリスの避妊法の実態を年代別について見ると、表に示すとおりです。近代的避妊法が主体で、若い世代では、可逆性(元に戻ること!実行している避妊法を中止すると妊娠可能となる)のあるピルが主体となっていることが示され、イギリスなどでは20歳代前半で、70%がピルを服用しています。産み終え世代に入る30歳代後半から40歳代にかけて避妊手術が増え、50%にも上っています。ドイツやフランスの場合も、ほぽ同じような傾向にありますが、フランスでは、避妊手術の代わりにIUDが多くなっています。選択する避妊法は国によって若干異なっていますが、基本的には女性主導型の避妊法が主にとられていることがわかります。

ピルの服用率の高い国は中絶件数が少ない

ただ、こんなに多くの女性がピルを服用しているにもかかわらず、ピルに対する副作用についての偏見や副作用神話を頭の中に強く抱いているようです。「太る」だとか、「不妊症になるのではないか」とか、常に心配しているということです。左下の表はヨーロッパ諸国のピルの服用率の推移を示したものです。1960年代の半ばに、ピルと血栓症の問題で、服用率は落ちています。また、1970年代半ばには、ピルによる喫煙者の心筋梗塞が問題となり、服用率が大きく落ち込みました。しかし、この問題が解決されてくると、再び服用率は上昇してきます。なお、南ヨーロッパ諸国のピル服用率が低い理由は、宗教上の問題とともに男性社会であるためという説もあります。ピルの普及は、いかに正しい情報を出していくかにかかっているといわれています。それがうまくできた国は、ピルの普及率が高いのです。オーストリアで、こんな話があります。中・高用量ピルの時代のことですが、産婦人科の医師が、長期連続服用は脳下垂体を抑制しすぎるとして、1年問続けたら、―ヶ月服用を休むように指導しました。すると、途端に望まない妊娠が増えて中絶件数が上昇したということが報告されています。なんとも不思議な現象です。

これからも進化する避妊法
ホルモンバランスも調整するピルの効果
ホルモン剤による避妊法の研究は、ホルモン剤の改良や投与経路の工夫など、日々すすんでいます。でも、女性のもつホルモンと同じ働きのあるもので構成するという基本原理は、これからも大きくかわることはないと考えられます。ホルモン剤の質はますます改良され、よけ自然に近いものになっていくでしょう。最近の黄体ホルモン剤(プロゲストーゲン)はアンドロゲン作用を少なくし、天然の黄体ホルモンのレセプター(受容体)に特異的に結合する、より自然に近い製剤になっています。エストロゲンも同様に合成のエチニルエストラジオールではなく、天然のエストラジオールが使用されようとしてきています。安全で確実な避妊効果、そして女性の体に適合して避妊以外の利益や恩恵をもたらすホルモン剤の開発が、これからか盛んになっていくでしさ乱自然のホルモンに近いホルモン剤を用いた避妊薬には、ホルモン補充療法(HRT)的な役割もあります。生活の多様化によって起こる、さまざまなストレスで、ホルモンバランスが乱れ、体に変調をきたしたときなど、ピルはホルモンバランスを是正してくれるのです。

ホルモン剤をより自然に吸収する投与経路の工夫
ホルモン剤を用いた避妊薬の中心は、今後もピルであることにかわりはないでしょう。投与経路の違うものが、次々と開発されていくことも充分に考えられます。その一例として、ポリエチレン製のチューブにエストロゲンとプロゲストーゲンをしみ込ませたリング状の避妊具があります。これを腟内に3週間挿入し、1週間抜き収ります。抜き取ったI週問の間に月経様出血(消退出血)が起きます。原理はピルとまったく同じです。腟粘膜から吸収されるため肝臓に負担がかからないこと、内服薬と違って一時的に血液中の濃度が上昇することなく常に一定の安定した濃度が維持されること、ホルモン量も少なくてすむこと、そして、挿入したまま何の支障もなくセックスができることなどの特徴があります。今までは6本のプラスチックのロットを使っていた皮下埋没法も、3本や1本のロットのものが考えられてきています。また、ホルモン補充療法(HRT)で使用されているホルモン剤をしみ込ませた貼付剤を皮膚に貼る貼付法(パッチ法)も、避妊法のひとつとして考えられはじめています。そのほかにも、LH-RHa(性腺刺激ホルモン放出ホルモン類似物質)などを使った排卵抑制法やhCGの抗体をつくって着床を阻害する方法などが現在盛んに研究されています。

長期に使えて脱落しにくい子宮内避妊具
世界で使われているIUDは、前述したように、銅線を巻きつけたものや黄体ホルモン剤(プロゲストーゲン)をチューブの中にしみ込ませたものが主流です。銅イオンの働きにより精子の移送を阻害して受精・着床を抑えたり、プロゲストーゲンにより排卵や精子の子宮内侵入を抑えたりすることで、避妊効果を向上させています。しかも新しいタイプのものは、避妊の仕組みが2重3重になっているので、確実な避妊効果を維持したまま形状を小さくすることができ、不正性器出血や経血跫の増大などの副作用も少なくなっています。このような第3世代のものを含めIUDで避妊をしている女性は、世界中で1億人以上にのぽると見られますが、日本では銅付加IUDはいまだに認可されていません。数多くの臨床試験が行われていますが、銅イオンの安全性に疑問が残るというのが未認可の理由のようです。ピルの認可が延び延びになった経緯とまったく同じといえます。第3肚代のIUDにも難点はあります。交換期問が2~3年と比較的短いこと、小さくなってきたため自然に抜ける恐れがあることなどです。今では、5年以上の持続効果のあるものや、自然に脱落しないように子宮筋層にフックしたり、形状を工夫して抜けないようにしたりしたものが考えられています。このように、IUDにしても、より安全なものに進化しています。

ピルの普及に対する誤解

ピルが自由に入手できるようになると性のモラルが乱れる?
日本にもピルで避妊できる時代がやってきます。しかし、ピルは社会的にいろいろ悪影響を及ぼすと主張する人が絶えませんが、これらは、どれも憶測でしかないことがわかります。たとえば、「ピルが自由に入手できるようにようになると、若者たちの性のモラルが乱れる」という主張です。この論議は、すでにピルが認可されている国でもありました。オランダの公衆衛生学者のケティング陣士は。「オランダでも、1960年後半から1970年の初期にかけて、同じ問題をかかえていました。性の初体験年齢の若年化や10代の妊娠が問題になっていて、そこにピルが入り込むと、ますます性のモラルが乱れるのではないかという懸念です。若者たちの性行動を頭ごなしに押さえつけることはできません。正しい性教育を行うことが先決です。若者たちがピルを手にすることができるようになって、かえつて10代の妊娠が減りました。そして女性の認識もかわってきたのです。女性の自立です」と話してくれました。

ピル普及で性感染症が増えるという偏見

「ピルを飲むことによって、確実に避妊ができる。コンドームは性感染症予防の唯一の手段だが、コンドームを使わずに避妊できるとなると、エイズを含めた性感染症が急増する」という考えがあります。この考えを否定することはできません。しかし避妊と性感染症問題は、まったく次元の異なる問題です。性感染症は、男女ともに感染する可能性があります。一方、避妊に失敗したら、女性は自らの胎内に新しい生命を宿すことになりますから、望まない妊娠であるならば、男性にはとうてい理解することのできない葛藤を呼ぶものです。ピルは、あくまでも女性にとって「望まない妊娠」を避けるための避妊薬なのです。無防備な性行動に伴う悲劇は、女性にとって2つあります。それは「望まない妊娠」と「性感染症」です。性感染症に感染するリスクは、女性のほうが男性に比べ2倍も高いといわれています。最近増えているクラミジア感染などは、女性にとって症状の発現が少ないため、気がつくのが男性よりも遅れることが多いのです。そして女性が気がつくときは、妊娠して妊婦検診を受けるときや、結婚してなかなか妊娠しないので不妊外来に行って、クラミジア感染による卵管性不妊症という診断。または急激な下腹痛を訴える急性腹症を起こし、診断されて初めて匸まった」と思うときなどさまざまです。こんな事実をご存じでしょうか? 菊地らの婦人科外来を訪れた在日日系ブラジル人女性と日本人女性の性感染症について調べた報告があります。それによるとクラミジア抗原陽性率は日系ブラジル人女性は0.7%であったのに対し、日本人女性は6.8%で、しかもブラジル人女性の避妊法はピルが45%でコンドームは皆無でした。一方、日本人女性のピル使用は1%、コンドーム使用は71%とあります。性感染症で診察を受ける患者は、男性が圧倒的に多く、感染者は若者に多いということです。男性では高年齢者にも広く感染していますが、女性の場合は、10歳代から20歳代前半に集中しています。また、こんな資料もあります。この1年間に、恋人や配偶者以外の不特定の人と性交渉があったのは、20歳代前半の男性では50%近いのに、女性はその半分以下です。これ以降の年齢でも、男性は20%を超えているのに、女性は10%を下回っています。性感染症が増えるというのは、どうも男性が媒介者とも言えそうです。男性の性に対するモラルの問いかけが、もっと必要なのではないのでしょうか。これらの事実から見ても、「ピルを認可すると性感染症が増える」という心配は、いかにナンセンスであるか、ご理解いただけるでしょう。しかし、「ピル普及によって性感染症は増えるのか」の質問に対しては、残念ながら「たしかに増える」と答えるしかありません。理由は、いたって簡単です。ピルをもらうためには、専門医を訪れ、いろいろと話をし、検査も受けることになります。その結米、性感染症にかかっていたことがわかる機会が増えてくるわけです。女性の健康管理が行われ、もしそこで、性感染症が陽性と診断されれば、その女性は救われるかもしれません。気がつかずにそのまま放置していれば、先に述べたように卵管性の不妊症になってしまいます。さらには、性感染症はエイズも受け入れやすいという事実があります。若い女性が多いだけに、取り返しのつかないことです。一方、女性が気づくと、男性は大変なことになります。男性の行動が暴露されてしまうからです。避妊と性感染症の次元の違いに佩っくことでしょう。

ホルモン剤で体調がぐずれるという偏見
ピルがホルモン剤であることは、すでにご理解いただけたものと思います。女性が分泌している卵胞ホルモンや黄体ホルモンとまったく同じ働きをするホルモンを、ピルを飮むことによって、外から補充することにより、間脳-下垂体は休み、卵巣も休んでしまう状態になります。そしてピルに含まれるホルモンによってバランスはとられ、「望まない妊娠」を心配することなく、快適な生活を過ごすことができるのです。もしホルモンバランスが乱れることがあれば、何らかの不快な症状があらわれます。ピルによる不快症状は、飮みはじめたときに多く見られますが、それまでのホルモン環境が多少変化するために起こるもので、慣れれば何ともなくなります。がまんできないほどの症状であれば、専門医に相談しましょう。そのピルに含まれるホルモン剤の量や配合比が、あなたに合わないのかもしれません。その点、医師は、あなたの健康管理をしっかりとしてくれるはずです。月経周期の乱れや月経困難症などの月経障害は、ホルモンバランスの乱れから起こるものです。とくに思春期や更年期周辺のころは、ホルモンバランスの乱れる時期でもあります。ピルを飲むことによって、ホルモンバランスを整え、これらの症状を改善することができます。これは、ひとつのホルモン補充療法ともいえます。

出生率がますます低下するという誤解
子どもをいつ、何人産むかは、2人が決める問題です。たしかに合計特殊出生率が下がってきていて、このまますすむと日本の社会や経済はどうなるのだろうかと心配にもなります。平均的に見て「3人の子どもが欲しい」と考えているカップルが多いのですが、結果は2人になってしまっているのが現実です。こんな調査があります。毎日新聞社が行っている全国家族計画世論調査の中に、理想とする子どもの数と現実に希望する子どもの数についての質問があります。理想とする数は3人が多く、希望する数は2人が多くなっています。その理由としては、年齢による健康上の問題が多く、次に、教育費を含む経済的な問題があげられています。その背景には、女性の高学歴化傾向に伴う著しい社会進出、結婚年齢の遅延化傾向、そして雇用中の妊娠・出産に対する休暇などの制度上の遅れといった問題があると思われます。日本における妊娠・出産の中で、望まれて生まれてきた子どもは、全妊娠中のわずか36%です。そして意図しない妊娠で生まれたのが36%で、3%は望まない妊娠で生まれて、残りの25%は人工妊娠中絶をしたという報告があります。一方、ピルの普及しているフランスでは、望まれた妊娠で得た子どもは66%にもなるといいますから、日本とは大きな違いです。結論的にいって、ピルなどによる避妊法と出生数とはまったく次元の異なるものということです。

女性の地位が向上し男女対等の関係になる
避妊は女性が望まない妊娠を避けるためのもので、それに付随するさまざまな問題は、セクシユアリティーに関連してくるものだと考えます。そこでいちばん問題にしなければならないのは、日本で行われている避妊法と人工妊娠中絶の問題です。先に述べたように、囗本の女性は、あまりにも避妊に無頓着すぎるのではないでしょうか。避妊は男性がするものと考えているのではないでしょうか。セックスについても、男性が主導権を握るものだと考えている人が少なくありません。「おとなしい大和撫子が理想的な女性だ」という教育を受けてきた人たちが、このような考え方を引き継いできたのではないでしょうか。ピルが認可されて、女性自らの手で確実に避妊できるようになります。これからは、セックスについても自分の意志で行動する、主体性のある自立した女性がますます増えていくに違いありません。

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ピルの疑問に答ええる・Q&A

Qピルは、薬局で買えるのでしょうか?
Aピルは要指示薬です。要指示薬(要指示医薬品)というのは、医師の処方箋あるいは指示がないと入手できない薬(薬事法第49条第1項)のことで、ピルの成分である卵胞ホルモンや賞体ホルモンの入っている薬は、この要指示薬に指定されています。したがって、ピルを入手するには、医師の処方が必要となります。薬局で買おうとしても、医師の処方箋がなければ売ってくれません。ですから、まず医師の診察を受けることです。処方箋を持って薬局へ行けば、ピルを人手することができます。壯界のほとんどの国でも、このような制度になっています。

Qピルを使うと、お金はどれくらいかかりますか?
Aピルは健康な女性が服用するものですから、ピルの投与は医療保険行為に該当せず、自山診療扱いとなります。医療保険制度では、薬剤の価格(薬価)が決められていますが、ピルにはこのような薬価がありません。処方する医師の考え方によって異なりますが、基本的にはピルの薬剤抖に指導抖などが加算された金額となります。今までも治療川のホルモン配合剤がピル(中・高用量ピル)として処方されていますが、これも同じような算出方法で、―ヶ月分が2000~3000円前後で入手できるようです。この価格が参考になるのではないかと考えます。なお、ほかの検査などが行われると、その費用が加算されることになります。

Q行きつけの医者で、処方してくれますか?
Aピルは女性用のホルモン剤です。女性もまたホルモン分泌異常による女性特有の疾患もあります。こんなことを考えると、ピルの処方には産婦人科医が最もふさわしいと考えます。

Q産婦人科に行かないと、いけないのでしょうか?
Aピルを服用するのは女性です。女性の体をいちばんよく知っているのは産婦人科医です。ストレスやさまざまな環境から、女性特有の疾患も増えてきていますので、もはや産婦人科は、お産や中絶のときだけ行く所ではなくなっています。女性ならいくつになっても産婦人科医にいろいろと相談できる環境づくりをしておくことも、大切なことではないでしょうか。

Q定期的に産婦人科に検診に行ったほうがいいのでしょうか?
Aむしろ積極的に産婦人科を訪れることをおすすめします。ピルの使用を続けるには、3ヶ月分ごとに処方してもらうことになるでしょう。普迦は問診と体重、尿、血圧の検査程度で終わりますが、半年か1年に1度は採血をして、肝機能や腎機能などの検査をしてもらいましょう。できれば子宮がんや乳がん検診、またクラミジアなどの性感染症の検査もするとよいでしょう。これはあなただけのためではなく、パートナーやあなたの未来の赤ちゃんのためにもなるのです。

Qピルを買いたいのですが、買いだめはできますか?
A薬の買いだめを考えるのは禁物です。普通、初めてピルを手にするときはIヶ月分ですが、その後は3ヶ月分ずつ処方してもらうことになると思われます。

Q若い10歳代の娘にピルを飲ませるのは抵抗があるのですが・・・。
Aどこの親も考えることは同じです。自分の子どもが自立する前にセックスを経験するなど、想像することさえ抵抗を感じるものです。しかし、14~15歳といえども妊娠できる体です。性体験の若年化もすすんでいます。無防㈲なセックスで子どもができ、望まない妊娠をして悩むとしたら? 頭ごなしに、セックスはだめだ! と否定するのも考えものです。だからといってピルを勧めるのも考えものです。発育途上の女の子ならばピルは適応外です。自立前の若者の性行動にはいくつかのリスクがあります。例え望まれた妊娠であっても10代の妊娠出産育児は大変な(Iドルがあります。また性感染症にかかるリスクも非常に高いものです。それを十分に理解したうえでの行動であるならば、確実に女性自らの意志で避妊できる方法をすすめるべきです。性感染症も怖いですから、相手には必ずコンドームを付けさせるようにすすめましょう。コンドームを付けてくれないような相手は、「本当に自分のことを考えてくれない身勝手な男だ」ということも付け加えなければなりません。また、思春期の女性にありがちなホルモンバランスの乱れによって、月経周期が不順になったり、月経痛が激しくなったり、ニキビや多毛などの男性化症状を示したりする女性がいます。このような症状にホルモン配合剤を使うことがあります。しかし、ホルモン量が多すぎて副作川がひどく、飲めないという女性に対して低用量ピルは有効で、症状が改善されることがあります。ただしこの場合は医師の判断によるものです。

Qピルを飲むなら、ずっと同じ医師にかからないとだめですか?
Aそんなことはありません。ピルを処方できる医師ならば、皆同じです。でも同じ医師に診てもらうほうが、あなたの健康管理のためには、何かにつけて便利だと考えます。

Q結婚していなくても、処方箋は出してもらえますか?
A当然、処方してもらえます。結婚前の妊娠は、避けたいもの。それだけに、避妊はとても重要なことです。あなた自身が確実に避妊を講じる考えは大切なことです。

Q処方してもらう際に、結婚しているかどうか聞かれるのでしょうか?
A初診の外来カルテ欄には、自己申告で未・既婚を記入するようになっており、結婚の年月日を記職するようになっています。したがって、未・既婚の別を尋ねられるでしょう。未婚でピルをもらいに行くことが恥ずかしいなどと、心配する必要はありません。最近、未婚女性の性行動は活発化しています。囗本性教育協会の報告によりますと、女子大学生の4割以上はセックスの経験をもっていることが明らかにされています。また、毎日新聞社の全国家族計画世論調査でも、未婚女性のセックス経験の有無はちょうど半々になっています。産婦人科医は、このことを充分に理解しているので、避妊に失敗して訪れるより、未婚でピルを処方してもらいに来院する女性は賢明ではないでしょうか。

Q未成年でも、親の許可は必要ありませんか?
A則として、親の許可は必要ありません・でも医師の判断で、親の同意を求めることもあるでしょう。また、処方しない場合も考えられます。それはピルを使用しようとする動機が問題だからです。

ピルの服用方法・Q&A

Q毎日飲まなければならないのですか?
Aピルは毎日飲まなければなりません。ピルの中には女性が分泌している卵胞ホルモンおよび賞体ホルモンと同じ働きを示すホルモン剤が含まれており、これを毎日―錠ずつ剥一日間飲みつづけるのです。その後、7日問ピルを飲むのを休み、(7日間ホルモン剤の入っていない偽薬が7錠ついているピルもあります。)8日目から毎日―錠ずつ飲みます。これを繰り返していきます。7日問の休薬期問に月経と同じような出血が見られます。ピルを正しく飲んでいると、あなたの月経閥期は、ちょうど28日(服川期間21日十休薬期間7日)の規則正しい周期になります。もし規則どおりにピルを飲まなかつたりすると、当然のことながら避妊効果はなくなってしまいますし、あなたの体のホルモンバランスが乱れて不正性器出血の原囚にもなります。

Qいつ、どんな時問に飲んでもいいのですか?
Aピルは1日1回服用する薬です。内服薬は腸から吸収されて肝臓に運ばれ、血液を介して全身を循環しながら、目的とする部位でその薬効を発揮します。血液中の薬の濃度を見ると、一時的に高濃度になり、全身に分布するうちに徐々に低濃度になり消失していきます。ピルに含まれる2種類のホルモン剤の血中濃度は、常にある濃度以上に保つことが大切です。そのためにピルは、毎日決められた時間帯に飲む必要があります。ピルを飲み忘れると避妊効米が低下するので、飲み忘れを防ぐためにも、毎日決まった時問に飲むようにしましょう。

Qピルは錠剤だけですか?
A ピル(pill)は、もともと「丸薬」という意味で正式には経口避妊薬(Oral Contraceptives Pill)と呼ばれています。したがって、ピルは避妊を目的とした錠剤のみを指します。最近、ホルモン剤による注射剤や細長いカプセルにホルモン剤をしみ込ませ、それを皮膚に埋め込む皮下埋没法など投与経路の異なる避妊法も考案されていますが、これらはピルとは呼びません。

Q飲んでからどれくらいで効果が出ますか?
A基本どおりに正しくピルを服用すれば飲みはじめたときから確実に避妊ができます。ピルは月経が起きたときから飮みはじめるのが基本です。月経が起きるということは、前の月経周期(性周期)に妊娠が成立しなかったことを意味し、次の周期に妊娠を迎えるための準備をはじめた証拠なのです。排卵に向けて卵胞を発育させるため、脳の中央にある間脳下垂体からは卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されます。ピルは、このホルモンの分泌を抑制するので、卵胞は発育せず排卵も起きません。したがって、妊娠はあり得ないのです。月経開始とともに飲みはじめなくても、ピルを7日間以上飲みつづけると、8日目からは避妊効果が確実となります。この場合、はじめの7日間は排卵の可能性がありますから、ほかの避妊法を講じなければなりません。

Qいざというときだけ飲みたいのですが、効果はありますか?
Aピルは21日間飲んで7日間休薬する服用方法をとります。これをI服用周期といいます。この服用周期の途中でやめることは危険です。避妊する必要がなくなれば、21錠飲み終わった時点でやめればよいのです。ピルは女性の月経周期をコントロールしている卵胞ホルモンと黄体ホルモンの配合剤で、正しく服川することによって28日の月経周期を維持するのです。同時に両ホルモン剤の作用によってホルモンバランスを整えていますから、途中でやめたりすると、周期が乱れてしまいます。セックスをするときだけピルを飲んでも避妊効果はありません。

Qピルを飲むと、月経(生理)がこなくなるのですか?
Aそんなことはありません。21日間飲んで7日間休むという服用周期の中で、ちゃんと月経のような出血があります。この出血は7口問の休薬期問中に起こりますが、出血量は服用前よりも少なく、比較的楽なものになっているはずです。月経が起きるメカニズムを思い出してみましょう。月経周期のはじめは、卵胞ホルモンが分泌して、子宮の内膜は肥厚し増殖します。そして排卵後は、黄体ホルモンと卵胞ホルモンが分泌して、肥厚した内膜は受精卵が着床しやすいように分泌内膜にかわります。受精卵が着床しなかった場合は、妊娠しなかったという情報が脳に伝わり、両ホルモンの分泌は低下していきます。両ホルモンの作用が消失すると、子宮の分泌内膜は剥離して月経となります。これが自然の月経周期です。ピルの場合はどうでしょう。ピルを飲んでいる間は、両ホルモンの作用によって子宮内膜は増殖し、自然の周期よりも内膜は薄くなり維持されます。服用をやめると、ホルモンの作用が消失するので、厚くなった内膜は維持できなくなり、剥離して出血が起こるのです。この間、排卵は赳こらないことと通常の月経よりも経血量が少ないことが、自然の性周期との大きな違いです。

Qセックスに支障はありませんか?
Aそのような心配はまったくありません。むしろ確実に避妊ができる安心感からセックスをより楽しくエンジョイできるのではないでしょうか。

Q10代の始めのころから飲んでも問題はありませんか?
A低川最ピルでは問題はありません。成長過程の早期に卵胞ホルモンが働くと、骨端の閉鎖が見られるといわれています。女性は12歳くらいで、初経(初めての月経)を迎えます。妊娠する可能性を示す、大人への準備ができたという証拠でもあります。このころはホルモンのバランスが乱れがちで、初経後しばらくは無排卵の状態が続いたり、月経周期が不順になったりすることも多いものです。おおよそ3年を経過すると月経周期は規則性を帯びてきますが、それでも無排卵性の周期が続くことが少なくありません。また、刷期が長かったり、月経痛が激しかったり、中には、ニキビや多毛で悩む女性も少なくありません。そのような人は、ホルモンのバランスが悪く、ときとして男性ホルモンが優位に分泌していたIするのです。こうした場合に、低用最ピルを飲むことによってホルモンバランスを整え、症状を改善することもできます。このような症状がある人は、思春期外来などの専門の産婦人科医師に相談するとよいでしょう。思春期の女性は、子どもから大人への移行期にあります。この時期には子宮頚部の細胞がとても新鮮で過敏な状態になり、細菌などの感染を受けやすくなっているため、性感染症などにも充分に注意しなければなりません。

Qピルを飲むと女性ホルモンが出なくなるのですか?
Aピルに含まれる卵胞ホルモンと賞体ホルモンは血液によって体の中を循環します。すると問脳-下垂体は、卵巣がこれらの女性ホルモン(卵胞ホルモン、黄体ホルモン)を充分分泌しているものと思い込んで、卵巣を刺激するのをやめてしまいます。つまり、ピルを飲んでいる間は、卵巣は休んだ状態になって、卵巣からの女性ホルモンの分泌はなくなります。でも、ピルに含まれる両ホルモンでホルモンバランスは正常に保たれますから、何の心配もいりません。

Q男性用のピルはありますか?
A男性用ピルも今までいろいろと研究が重ねられ開発されてきましたが、実現したものはありません。女性の場合、規則的に訪れる排卵を抑制すればよいのですが、男性では毎日敖千万単位でつくられる精子をゼロにすることは難しいからです。精子は、間脳-下垂体から分泌されるFSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)によってコントロールされ、男性の精巣(睾丸)でつくられています。理論的には、ピルと同じように男性ホルモンを外から与えることによって、FSHやLHの分泌が抑えられ、精子がつくられなくなるのですが、それをゼロにするのは大変難しいのです。

Q病気で医者に行くときには、ピルを飲んでいると言わなければいけませんか?
Aそうです。言わなければいけません。ピルといえども薬です。薬と薬の間には、相互作用といって、互いに悪影響を及ぼすことがあるからです。抗生物質や抗てんかん剤などを服用するとピルの効果が低下しますし、副腎皮質ホルモン剤などは、その作用が増強するので注意しなければならないのです。

Q母親と娘が同じピルを飲んで大丈夫ですか?
A何の問題もありませんむしろピルを飮んでいて、いろいろと気づくことがあり、それをお互いに話し合えば、よりピルに対する理解が深まることになるでしょう。ただし、服用ミスのもとになりますから、ピルの貸し借りのようなことをしてはいけません。

Qピルは、1種類しかないのですか?
Aピルは9社から10種類の商品名で販売されます。大きく分けると、2つのホルモン剤の配合量が1服用周期(21日)まったく同じでかわらない一相性ピルと、途中で配合比がかわる段階型ピル(二相性・三相性ピル)があります。一相性ピルは21日間毎日どの錠剤を飮んでもよいのですが、段階型ピルは決められた順序で飲んでいかなければなりません。前者は服用方法が簡単で、周期を延ばそうとする場合、7日問の休薬期間をおくことなく飲みつづければよいのです。段階型ピルは自然の周期に似せようとして服川周期後半にホルモン量が多くなっているものがあり、この時期に起こりがちな不正性器出血の発生は。一相性ピルに比べ少ないという特徴があります。しかし、周期を延長する場合は、次の服用周期の後半にホルモン量の多いピルを飲まなければなりません。

Qピルは、1種類しかないのですか?
Aピルは9社から10種類の商品名で販売されます。大きく分けると、2つのホルモン剤の配合量が1服用周期(21日)まったく同じでかわらない一相性ピルと、途中で配合比がかわる段階型ピル(二相性・三相性ピル)があります。一相性ピルは21日間毎日どの錠剤を飮んでもよいのですが、段階型ピルは決められた順序で飲んでいかなければなりません。前者は服用方法が簡単で、周期を延ばそうとする場合、7日問の休薬期間をおくことなく飲みつづければよいのです。段階型ピルは自然の周期に似せようとして服川周期後半にホルモン量が多くなっているものがあり、この時期に起こりがちな不正性器出血の発生は。一相性ピルに比べ少ないという特徴があります。しかし、周期を延長する場合は、次の服用周期の後半にホルモン量の多いピルを飲まなければなりません。

Qピルを飲んでお酒を飲んでも大丈夫ですか?
Aとくに問題はありません。適度のアルコールは血液の循環をよくします。でも、過度のアルコールの摂収が体によくないことはいうまでもありません。

Qピルを飲んで煙草を吸っても大丈夫ですか?
A煙草は決して体によいというものではありません。でも1日10本程度なら許されるでしょう。35歳になったらピルを飲むのをやめるか、煙草を吸うのをやめるか、いずれかにしなければなりません。医師に相談するようにしたほうがよいでしょう。

Q運動するのに、ピルの支障はないですか?
A運動は体にとってよいことです。何の支障もありません。

Qピルの種類を時々かえても大丈夫ですか?
A指示されたとおり正しく一服用周期でピルを飲むのであれば、何の問題もありません。自分勝手に今日はこのピル、明日はこっちのピルといった飲み方をしてはいけません。同じピルでも種類によって少しずつホルモン環境が違うので、最も自分の体に合ったピルをさがすという意味では、いろいろなピルを経験してみるのもいいでしょう。ただし、あくまでも正しい服川法でなければいけませんし、あまり頻繁に種類をかえることも考えものです。また、ホルモン虻の多い中・高用最ピルから低用量ピルにかえると、不正性器出血の頻度が高くなることがあるので注意しましょう。

Q妊娠に気がつかずにピルを飲んでしまいました。薬の副作用は大丈夫ですか?
A妊娠を知らずにピルを飲んでいても赤ちゃんに悪い影響を及ぼすことはありません。あなたの体に芽生えた新しい生命なのです。パートナーとよく相談してから決めましょう。

Qピルを飲まなくなったとき、具合が悪くなったりしませんか?
A麻薬のように習慣性のあるものではありません。赤ちゃんを産もうと思ったとき、ピルを飮むのをやめてください。今までと何の変化もないはずです。

Qがんになりやすい家系なんですがピルを飲んでも大丈夫でしょうか?
A家族の病歴に乳がんや生殖器系のがん、あるいは血栓症などの循環器疾患があるような場合には、遺伝的素囚をもっていることが考えられますので、ピルは避けたほうが良いでしょう。ピルを服用する前に主治医にハッキリと話をしておくことが大切です。

Qピルの分量を間違えたら、どうしたらいいですか?
A1日2錠と多く飮んだ場合、翌日から正しく1錠ずつ飲んでください。周期が1日短くなるだ
けです。

Q飲み忘れたらどうしたらいいですか?
A人問誰しも忘れることはあります。毎日1錠ずつ飲むピルでも、忘れることがないとはいきれません。そんなときは、あわてることなく次のことを守るようにしま飲み忘れてから、どれくらい経ったかによって、その後の飲み方が違ってきます服用周期の初期・中期・後期によってその対応は異なってきます。特にド垂体の抑制がとれる7囗問の休薬期間をはさむ初期と後期は注意する必要があります。後期で飲み忘れて出血が起きるようでしたらそこで服用を中止すると良いでしょう。初期で飲み忘れたら卵胞の発育は続いていく可能性があります。飲み忘れに気づいてピルを飲んだときから7日問は、必ずほかの避妊法を行ってください。なお、2人に1人の割合でスポッティングや(mの多い破綻出血が見られることがあります。出血の量が多ければピルの服用を中止し、7日問休薬(飲み忘れた日数を含みます)して、8日目から新しい周期川のピルに移ったほうがよいでしょいずれにしても低川虻ピルの飲み忘れは禁物です。避妊効果の低下につながり、場合によっては周間が狂ってしまうからです。飲み忘れを避けるには、ピルノート(ピル日記)をつけることをおすすめします。

Qずっとピルを飲みつづけていて子宮や卵巣がおかしくならないのですか?
A心配することはありません。21に日間ピルを飲んで、7日間休薬する。そしてまた21日間飲む。この繰り返しの間、子宮内膜は比較的薄く肥厚し、やがて剥離して出血が起きます。ピルを飮んでいても子宮は規則正しく反応しているのです。また、卵巣は休んでいる状態を続けます。したがってピルを飲んでいる女性は、子宮内膜がんや卵巣がんにかかりにくくなります。ピルにはこれらの病気の予防効果さえあるのです。

Q健康保険はききますか?
Aピルは健康な女性が飲むものです。健康保険の医療行為にはならないので、保険の対象外となります。したがって、医師の自由診療行為となり、ピルの薬剤抖に処方時の検査料や指導料的なものを加算した金額が請求されることになります。

Q人によって飲み方は違うのでしょうか?
Aピルの種類によっても、人によっても飲み方がかわることはありまぜん。どのピルにも共迦していえるのは、ホルモン剤の含まれた錠剤を21口間は飲みつづけなければならないということです。

Q試しに飲んでみるとしたら、どれくらいの期間が必要ですか?
A少なくとも1服用期間分(21日間)、飲むのがいいでしょう。途中でやめるとあなたの月経周期(性周期)が狂ってしまうからです。はじめは、つわりに似た症状が出るかもしれませんが、飲みつづけるうちに消えていきます。そして21日間飲んだあとの月経のような出血をよく観察してください。きっと出血量が少なく、軽くなっているでしょう。できれば、その後も3周期はどピルの服用を続けてみてください。きっとピルがあなたに合っているかどうかの答えがはっきりしてくるでしょう。

Q試しに飲んでみたいと言っても医者は処方箋を出してくれますか?
Aまず産婦人科医を訪ねることです。そしてあなたの月経雁や既往症、家族の病歴を話すことです。あなたが基礎体温表をつけていれば、それを医師に見せましょう。あなたのホルモン環境から健康状態を診断し、あなたにピルが適しているかどうかを判断してくれます。問題がなければ、医師は処方箋を書いてくれるはずです。

Qピルを飲んでもいい人と悪い人がいますか?
Aピルも薬です。ピルを服用できない女性、飮んではいけない女性もいます。次のような場合は、
服用できない人たちです。
1.ホルモン依存性のがん及びその疑いのあるもの
2.診断がはつきりしていない異常性器出血のあるもの
3.現在あるいは過去に血栓塞栓症の既往のある場合
4.家族の中に血栓塞栓症の既往のある場合
5.脳血管疾患や、冠動脈疾患のあるもの
6.4週間以内に手術が予定されていたり、術後2週間以内、または産後4週間以内のもの
7.重篤な肝障害
8.脂質代謝異常のあるもの
9.中等度以上の高血圧のあるもの
10.妊娠または妊娠している可能性のあるもの
11. 思春期前の女性
ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれています。ピルを服用できない女性は、卵胞ホルモンや黄体ホルモンに起因する疾患をもっている場合や、その既往がある人となります。または、ホルモン剤に影響を受ける疾患もあります。これらピルの服用できない場合以外にピルを服用するに際しても医師の管理下で慎重でなければならない場合もあります。例えば、40歳以Lの女性や、喫煙者、糖尿病、肥満などがあります。医師と十分に相談しながらピル服川の選択を行うことがまずは大切なことです。

Qピルを服用できるかどうか、自分では判断できませんか?
A自分で判断できるものと、できないものがあります。過去の既往歴を思い出してみてください。そして現在何か思い当たるような自覚症状があるかどうかを考えてみてください。いずれにしても、その酘終的な判断は産婦人科の医師がしてくれます。

Qピルを服用するにあたって、医師の診断が必要だとしたらそれはどんな検査をするんですか?
Aまず問診です。あなたの過去の病歴や家族の病歴を問きます。それから月経歴や現在の症状を聞きます。そして血圧や身長、体重などの測定をします。次に、尿検査や採血をして肝機能や腎機能などをチェックします。これらは通常行われる検査です。希望すれば、子宮がんや乳がんの検診をしてくれたり、クラミジアなどの性感染症の検査もしてくれます。中には、内診台に上がらなければならない検査もありますが、あなたとパートナー、そして将来の赤ちゃんのためになるのですから、半年か1年に1度はすすんで調べてもらうようにしましょう。一概にはいえませんが、そんなに時間のかかる検査ではありません。

Q中絶経験が何度かありますが、ピルを飲んでも大丈夫ですか?
Aまったく問題ありません。妊娠は女性がするものです。避妊は相手任せにすることなく、ピルに限らず自分でしっかりと自分の体を守れる避妊法を選択することが大切です。

Qピルの服用中は疑似妊娠状態にあるということですがおなかが大きくなったりするのですか?
Aそのようなことはありません。妊娠すると賞体ホルモンと卵胞ホルモンとが同時に分泌され、妊娠の経過とともに次第に増えていき、非妊娠時の100倍近くにもなります。それは、おなかの中の赤ちゃんを大きく育てていくために大切なことなのです。ピルを飮むと、妊娠中と同じように両ホルモンが血液によって体中を循環することになりますが、その量は最小限かつ一定に保たれ、次第に増えていくようなことではありません。つまり、ピルを飲んでいる間は、擬似妊娠状態というより、排卵したあとの安全日といわれる黄体期の状態なのです。

Q1日飲み忘れたら、その後、いつからいつまで妊娠の危険がありますか?
A飲み忘れた時期によります。ピルを休薬している7日間は、脳下垂体の抑制がとれて、排卵の準備を開始しようとします。ですから、この休薬期問前後、つまり服用期間の後期や初期の飲み忘れは、とても危険なことです。飲み忘れに気がついたときに、ただちに次のピルを飲みはじめなければなりませんが、飲みはじめてから7日間は妊娠の可能性があるので、ほかの避妊法と併用しなければなりません。

Q自然の月経周期(性周期)とピルによる周期の違いは体で感じるものですか?
A妊娠可能な自然の周期では、子宮の入り口の分泌物の変化などから、まもなく排卵だとわかる女性もいます。あるいは排卵疝を感じる人もいます。自然の周期では、卵胞期、排卵期、黄体期とホルモンの分泌が変化し、この変化を感じる女性も少なくありません。一方、ピルを服用している女性は常に賞体期と同じ状態にあり、ホルモン環境も変化しません。感覚としては黄体期が続いている感じといっていいでしょう。

Qピルとホルモン補充療法(HRT)は両立できますか?
Aホルモン補充療法(HRT)は、閉経を境にした更年期の女性に対して、卵胞ホルモン剤や黄体ホルモン剤を投与するものです。更年期の諸症状に対するホルモン補充療法と避妊のためのピルとは根本的にその考えは異なるものです。更年期には、卵巣の機能低下に伴い、卵胞ホルモンの分泌が減少してきます。すると卵巣を刺激するための卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌が過剰になり、ホルモンのバランスが乱れてきて、さまざまな不定愁訴を訴えるようになります。このような傾向は、40歳ころから始まります。ピルに含まれる卵胞ホルモンは、こうしたホルモンバランスの乱れを予防、改善する働きも期待できますが、40歳以上の女性に対するピルの処方は慎重に管理されるものとなっております。

Qピルの種類によって、合う合わないはありますか?
A現在販売が予定されているピルは10種類ありますがホルモン剤の組み合わせの違いでみると6種類になります。女性の体もデリケートで微妙です。あなたに合わないピルもあれば、合うピルもあるでしょう。

Q自分に合っているかどうか、どうやったら判断できますか?
Aピルを飲みはじめてすぐには判断できません。なぜなら、ピルを飲むことによって、ホルモン環境が今までと少し違ってくるからです。ピルを飲みはじめてしばらくは様子を見てみましょう。2~3周期過ぎて、今までとまったくかわらない快適な生活を送ることができれば、あなたに合ったピルといえるでしょう。

Qダイエット中ですが、何か影響がありますか?
Aとくに問題はありません。でも、過度のダイエットは無月経を引き起こす誘因になります。体重減少性の無月経になると、ホルモンをつくるための基礎物質が摂取できなくなり、大変治りにくいのでダイエットには充分注意しなければなりません。

Qピルを飲む時間は、食後、食間など決まりがありますか?
Aピルは毎日1回、常に同じ時間帯に服用することが大切です。とくに食後に飲む必要はありません。あなたが日常決まった時間に必ずすることに合わせて飲むことをおすすめします。そうすることによって、飲み忘れを防ぐことができるからです。

Q妊娠中のように、食べ物の好みがかわったりしませんか?
Aピルによって、ホルモン環境が今までと大きくかわるときは、多少違和感を覚えることがあるかもしれません。でも、妊娠したときのように、ホルモンの分泌量がどんどんと増えていくことはないので、何も心配することはありません。

Q貧血がひどいのですが、ピルを飲んでも大丈夫ですか?
Aもとの病気が何かによって異0なります。女性に多い疾患として鉄欠乏性貧血があります。ピルがこの疾患に悪影響を及ぼすということはありません。むしろピルを服用することによって、休薬している7日間に起きる月経様出血が少なくなるため、貧血に対して予防的効果があるという報告もあるくらいです。

Q低血圧なんですが、ピルを飲んでも大丈夫ですか?
Aピル服用時の注意に高血圧は含まれていますが、低血圧の記載はありません。低血圧には、ほかの病気が原囚で起こる症候性低血圧と原因が認められない体質性低血圧があります。低血圧も病気のひとつです。まずはどちらのタイプかをはっきり診断してもらい、治療することが先決だと考えます。

Qピルはきちんとした知識がないと飲むのは難しいですか?
Aピルは決められたとおりに飲むことが大切です。正しい飲み方さえできれば、特別の知識など必要ありません。しかし、もし何かトラブルがあったとき、自分勝手に誤った判断をすると危険です。正しい知識があれば対処を誤ることもないでしょう。正しい知識を身につけるよう努力することも大切なことです。

Q早く老けるようなことはありませんか?
Aそのようなことはありません。むしろあなたとパートナーのおおらかなセックスライフを通して豊かな生活を送ることのほうが、ふたりにとって大切なことではないのでしょうか。

Qピルを飲んでいたために、重大な病気を見逃す可能性はありませんか?
Aそのようなことはありません。むしろ定期的に産婦人科医を訪れることになり、病気の早期発見につながることになります。

ピルの避妊効果

Qピルは精子を殺すのですか?
Aピルには、そのような働きはありません。ピルは、卵胞の発育を抑え、排卵をさせない、精子を子宮の中に入れない、そしてたとえ受精しても子宮内に着床させない、という種々の働きで、確実に妊娠の成立を防いでいるのです。

Qピルを飲めば、100%妊娠しないのですか?
Aピルを正しく、飲み忘れることなく服用すれば確実な避妊効果は期待できます。ピルを飲んでいるときは、安全凵といわれている黄体期と同じ状態になっているのです。しかし、100%妊娠しないとは言いきれません。ピルの服川中に、ほかの病気にかかって別の薬を服用したりすると、薬の相互作用によってピルの効果が低下することがあります。また、激しい下痢や嘔吐などでピルに含まれるホルモン剤の吸収が不充分になると、避妊効果が発揮されないこともあります。そんなときは必ず主治医に相談しましょう。

Qほかの薬といっしよに飲んでも大丈夫ですか?
Aピルは卵胞ホルモン作用と黄体ホルモン作川を示す成分が含まれているホルモン剤です。ピルを飲んでいるときに違う薬を飲むと、お互いの作川を打ち消したり、その作用を強めたりすることがあります。たとえば、リファンピシリンやアンピシリンなどの抗生物質や抗てんかん剤など、ピルとの併用ができない薬もあります。他の薬を飮んでいる人は必ず産婦人科に相談しましょう。

Qかぜをひいたりして、体が弱つているときも平気ですか?
Aピルに含まれるホルモン剤は、あなた自身が分泌しているホルモンと同じ作用を示すものです。したがって、体の抵抗力を強めたり弱めたりするような働きはありません。でも、何か抗生物質のような薬を飮んだりすると薬の相互作用が起こり、効果がが低下したりすることがあるので、注意する必要があります。普通、薬局で手にするような薬は問題ありませんが、ほかの医師に何か薬を処方してもらうようなときには、ピルを飮んでいることを伝えなければなりません。

Q間違えて飲み過ぎたら危険ですか?
Aピルに含まれるホルモンは、女性が分泌するホルモンと同じ働きをするものです。でも、ホルモン剤は正直です。その作用は量の多さとともに明確になります。連続的に2~3錠を毎囗飮んでいくと、妊娠したときと同じように、不快感や体重の増加などが見られることがあります。

Qピルさえ飲んでいれば、オギノ式もコンドームも無用ですか?
Aピルを飮んでいる間は確実に避妊できるので、ほかの避妊法を講じる必要はありません。でも、ピルは性感染症(STD)の予防にはなりません。性感染症は、女性にとって望まない妊娠と同じように深刻な問題です。クラミジア感染など、多くの場合、気がつかないうちに進行して、卵管性不妊症や骨盤内感染症を起こしてしまうことがあります。避妊だけを考えるのであればピルだけで大丈夫ですが、性感染症予防にはコンドームが不叮欠です。また、ピルをもらいに医師のもとを訪れるときは、積極的に性感染症検査を受けるようにしたいものです。

Q低用量というのは、効果が薄いのではありませんか?
A副作用を少なくするなどの安全性を考え避妊が確実に行える限界近くまでホルモン姥を減らしていますが、服用方法を間違えなければ確実な避妊効果が得られます。

Qピルを飲んでいたために本当の妊娠に気がつかないことがありますか?
Aピルを正しぐ飲んでいれば、原則としてあり得ません。7日間の休薬期間に月経のような出血が必ず起きるので、妊娠していないことが確認できます。正しく飲んでいるにもかかわらず、休薬期間中に出血のこない人も、100人中1~2人の割合でいます。飲みはじめのころ起きるようですが、何の心配もいりません。でも、念のため主治医に相談してみてください。あなたも安心するでしょうから。

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ピルの副作用に対する疑問

Q副作用の心配は本当にないのですか?
Aピルは2種類のホルモン剤で構成されている楽です。しかも副作用を可能な限り少なくしようと安全性を考慮してホルモン量を少なくしています。でもピルを飲めない人もいます。したがってピルを手に入れるには医師の処方が必要です。医師は、あなたの健康状態を見て、ピルの利益と恩恵を考えながら、あなたに最もふさわしいものを処方してくれます。

Q男性がピルを飲んだら、どうなりますか?
A大きな変化はありませんが、場合によって性欲が少し低下するかもしれません。男性ホルモンの分泌が抑えられるからです。ピルは女性ホルモンで構成されています。ホルモンは、服用する量によっては特有の作用をはっきりとあらわします。たとえば、男性が卵胞ホルモンを大量にとると、女性のように肌に潤いが出てきます。もちろん、避妊効果は全ぐわりません。また、女性ホルモンの分泌が低下した閉経後の女性に投与すると、月経様の出血が起きますし、肌も輝いてきます。

Q太るんじやないですか?
A体重の増加は女性にとって、量も気になることのひとつようです。ホルモン量の少ない低用量ピルならば何も心配することはありません。今までたしかにピルを飲んでいると、体重が増えるということがありました。ピルに含まれる、黄体ホルモン剤には男性ホルモン様の作用が少しあります。また、卵胞ホルモンには体の組織内に水分を貯留する作用があります。体質にもよりますが、このようなホルモン作用を示すものを多くとると体重の増える可能性が出てきます。低用量用ピルはホルモン量が少ないので、ほとんど心配はいりません。

Qピルを飲むと、性欲がなくなったりしませんか?
Aそのような心配はありません。飲みはじめの時期に性欲が昂進したとか、低下したとか訴える人がいるかもしれません。これは、飲みはじめのホルモン環境が少しかわったために見られることで、すぐに落ち着くと考えられます。ピルに含まれる黄体ホルモン剤に男性ホルモン様作用があるものを服川すると、性欲の昂進は考えられますが、低川量ピルでは、まず心配はないと考えてよいでしょう。

Q精神的な影響はないのでしょうか?
Aそのような心配はありません。黄体ホルモン剤の種類によっては、倦怠感や抑うつ感が増すという報告がありますが、低用量ピルではホルモン最が少ないので、そのような心配はありません。ただし、精神神経系の疾患で抗うつ剤などを服用している人は、ピルとの相互作用がありますので、事前に医師に伝えなければなりません。でも考えてみてください。ピルを飮むことによって妊娠の不安からの解放、規則正しい周期、そしてその出血も少なく軽いものになることを考えるとむしろ精神的によい影響があるのではないでしょうか。

Q糖尿病でも大丈夫ですか?
A残念ながら糖尿病やその前症状がある女性は服用することはできません。これはピルに含まれる黄体ホルモン剤にはインスリン値を上昇させる作川があるので、糖尿病などの耐糖能異常を示す女性は服用を控えることになっているのです。

Q月経痛(生理痛)が激しいほうですが大丈夫ですか?
A大丈夫です。むしろピルを服用することにより、出血量は少なくなり、痛みも軽くなるでしょう。ピルに含まれる卵胞ホルモンと黄体ホルモンが同時に作用するために、子宮内膜の肥厚は薄くなり、休薬期間に起きる出血(消退出血)が少なくなるのです。月経痛がかなりひどいようでしたら、何か別の疾患があるかもしれませんので、事前に婦人科医に相談することが大切です。

Q子宮筋腫があるのですが、ひどくなったりしませんか?
A卵胞ホルモンは細胞を増殖させる働きがあり、子宮筋腫の発育に関係しているといわれています。でも、ピルには卵胞ホルモンと反対の作用を示す黄体ホルモン剤も含まれているため、卵胞ホルモン剤少ない低用量ピルでは、むしろ子宮筋腫を予防するという疫学的調査も報告されています。そして服用期間中は、主治医に筋腫の状態をしっかりと管理してもらうことです。

Qおなかが痛くなりませんか?
A基本的にいって、そのようなことはありません。むしろ、排卵時や月経前、月経時に見られる下腹部痛は少なくなるでしょう。

Q眠くなったりしませんか?
Aピルはホルモン剤です。精神
安定剤のように眠くなるような成分は含まれていないので、心配
することはありません。

Q肌がカサカサになったりしませんか?
A女性の皮膚は、卵胞ホルモンによって、みずみずしさが保たれているのです。お化粧ののりが悪くなったりカサカサしてきたりするのは、ホルモンバランスが悪くなっていることがひとつの原因です。あなたの体に合ったピルを服用することによって、ホルモンバランスが整えられ、肌がカサカサになることもなく、かえって潤いが出てくるでしょう。

Q更年期障害がひどくなることはありませんか?
Aりませんか?そのようなことはありません。
むしろピルの服用は更年期障害の予防として期待できるのではないでしょうか。 更年期になると、卵巣の機能が低下して、卵胞ホルモンの分泌が少なくなります。その結果、脳下垂体から卵巣の働きを促す卵胞刺激ホルモンが盛んに分泌するようになり、ホルモンバランスが乱れてくるのです。この乱れによって起こるのが更年期障害です。つまり卵胞ホルモンの分泌低下が更年期障害の大きな原因ですから、ピルを飲むことによって、ピルに含まれる卵胞ホルモンで脳下垂体からの卵胞刺激ホルモンの過剰分泌を抑え、ホルモンバランスを整えることにより、症状を軽くすることができるのです女性は35歳を過ぎると卵巣の機能が少しずつ衰えてきます。とくに、40代半ばを過ぎるとその衰えが身体的にもあらわれはじめ、次第に月経周期(性周期)が乱れるようになってきます。人によっては、急激に訪れることもあります。こうした時期にオギノ式などで避妊をしていると、思わぬ失敗をすることになります。このような場合にピルは、確実な避妊を約束してくれるとともに、更年期障害の予防的な効果をもたらすホルモン補充療法(HRT)的な役割も果たしてくれるのです。また、若いときにピルをずっと飮んでいて、今はやめているといった場合、吏年期障害がひどくなるのではないかと心配する人がいますが、そのようなこともありません。ピルを飲んでいる間は、卵巣がひと休みしているだけだからです。また、更年期が遅れてくるということもありません。卵巣にも寿命があるからです。

Qずっとピルを飲んでいて、あとで子どもが欲しくなったときの問題はありませんか?
Aまったく問題はありません。子どもが欲しくなったら、飲むのをやめれば、いつでも妊娠できる状態にもどれます。40年近いピルの歴史の中で2億人以上の女性がピルの服用を経験しており、今でも9000万人以上の女性がピルを飲んでいます。問題となったようなことはありません。

Qピルの副作用で、子どもに影響が出ることはありませんか?
Aありません。ピルは女性が分泌するホルモンとまったく同じ働きをするホルモン剤です。ピルを飮んでいる間、あなたの卵巣は一時的に休んでいるのです。卵巣の巾にある卵子に影響を与えるようなことはありません。ピル服用中に何らかの副作川があっても、赤ちゃんにまで影響が及ぶということはありません。

Qおなかの調子が悪くてひどい下痢などでも飲んで効果はあ
るのでしょうか?
Aピルでおなかが悪くなるようなことはありませんが、ほかの原因でひどい下痢を起こした場合には、ピルの成分(卵胞ホルモンと黄体ホルモン)が充分に吸収されないことになり、避妊の効果が低下する恐れが出てきます。避妊効果だけを考えれば、ピルを飲み忘れたときと同じことになりますが、それよりもなぜ下痢が起きたかを診断してもらうことが大切なので、すぐ医師に相談しましょう。

肝臓が悪くても、飮んで大丈夫ですか?
Aピルの服用はやめたほうがよいでしょう。ピルの成分は腸から吸収されて肝臓に運ばれ、血液を介して全身に運ばれます。肝臓の機能が低下していると、これがうまくいきませんし、かえって肝臓の機能が悪くなる恐れが出てきます。肝臓は健康のバロメーターともいえます。早く肝臓を治すことに専念することが先決です。そして、他の避妊法を考えることです。

Q食欲が減退したり、疲れやすくなったりはしませんか?
Aピルを初めて飲むような人ではときとしてつわりと同じように、むかついたり吐き気を催したりして、食欲が低下することがあります。また何となく疲れやすくなったと訴える人もいます。このような症状は、ピルを飲み慣れていくうちに次第に消えていきます。ホルモン環境の変化によって、一時的に起こるものなので心配はいりませんが、なかなか改善されないようでしたら、医師に相談して別のピルにかえてみるとよいでしょう。

Qピルは何からつくられているのですか?
Aピルは合成された黄体ホルモン剤と卵胞ホルモン剤でつくられており、ステロイドホルモンといわれる化学合成品です。ある種のピルは山芋の根から抽出生成されたものです。いずれにしても、女性が分泌しているホルモンと同じ作用を示すものです。

Q絶対安全と言いきれますか?
Aピルも女性ホルモンでつくられた薬です。その薬のもつ特性がもたらすリスクと恩恵を考えて、医師は薬を処方するのです。ピルも同じことです。たしかに低用量ピルは副作用が少なくなり、安全なものになってきましたが、絶対的ではありません。また、ピルを飲めない人もいます。ピルの選択は、あなたとパートナーとがよく話し合って決めることです。そしてピルがあなたにふさわしいかどうかは、産婦人科の医師が判断してくれるのです。

Qピルの飲み方を間違えて、命の危険にさらされるようなことがありますか?
Aピルを飲んではいけない人が飲むと大変なことになります。でも、ピルを飲んでも大丈夫な人が、飲み方を間違っただけで命の危険にさらされることはあり得ないことです。

Q間違えて子どもが飲んでしまったらどれくらい危険ですか?
A1~2錠程度ではまったく問題ありません。小さな子どもには、まだホルモンに対する感受性ができていないからです。何の変化も示さないはずです。でも小学生以上になって毎日続けて長期間飮むと、子宮内膜が肥厚して出血することは考えられます。一度に21錠全部飮んでしまったという場合は、病院に行って胃を洗浄してもらうといいでしょう。

Q気持ちが悪くなったりしませんか?
Aピルを初めて飲む人のうち、10人中1~2人の割合で、むかついたり吐き気を催したりする人がいますが、これはつわりと同じようなものです。ホルモン環境が少しかわったために起こるものです。4~5日もすると、すっかりよくなります。症状が強かったり、長く続くようでしたら主治医に相談するとよいでしょう。

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Qパートナーに黙っていても、問題はありませんか?
Aピルがパートナーの体に悪い影響を及ぼすことなどまったくありません。でもピルは避妊の目的で飲むものです。パートナーとの性的関係を。いい状況いに置こうとするならば黙っていることはむしろ不自然ではないでしょうか。避妊は二人の間で考えるものです。お互いの理解も大切なことではないでしょうか。

Qパートナーの同意は必要ありませんか?
Aピルを服用するしないは、最終的にはあなた自身が決めることです。あなた自らの意志で確実に避妊できるようになれば、おおらかで豊かな性の営みが行えるようになるのではないでしょうかI ピルを飮むことは、避妊を男性の手にゆだねないで、あなた自身が「産む」、「産まない」という決定権を握ることになります。でも、お互いに理解しあったうえで、どのような避妊法を選択するかを決めることが大切です。

Q男性がますます避妊について無責任になる?
Aピルが普及すると、男性がますます避妊について無責任になるというような考えは、否定できません。でもこれではいけないので、男性に対しての「避妊」という考え方への教育をするチャンスだと捉えたいと思いますが、避妊について無責任な男は、ほかのことについても無責任になりがちだということを忘れないでください。特に、性感染症には気をつけなければなりません。

Q日本では、なぜピルの認可が遅れているのですか?
A1965年ピルが許可されるようになりました。しかし、まだ安全性が確立されていないという理山で、認可は見送りになりました。その背景には「ピルを認可すると、性のモラルが乱れる」という理由も隠されていたようです。また、1970年ころ、ピルの認可が収り沙汰されたときは、1960年代半ばに欧米で問題となった「血栓症」を取り上げ、「安全性にまだ問題が残されている」として認可されませんでした。当時の田中首相は「医師の判断と資任によって処方するのは、法の規制するところではない」と、医師が治療薬としてピルを処方することを暗に認める答弁をしていました。その後、月経困難症などの治療薬を、医師の責任のもとで中・鳥用量ピルとして使われっづけてきたのです。1992年にも低用量ピルが認可されようとしましたが、「ピルを認叮するとコンドームの使用が減ってエイズ蔓延に拍車をかける恐れがある」という理山で、再び先送りになりました。この背景にも出生率の低ドや性のモラルの問題が隠されていたようです。

Qピルは世界でいつごろから飲まてれているのですか?
A1960年にアメリカのFDA(食品医薬品局)がピルを経口避妊薬として認町したのが最初です。翌年には、ドイツなど欧州諸国でも認可され今日に至っています。確実な避妊法のひとつとして助界中で広く親しまれてきています。およそ9千万人の女性が服用しているとわれています。

Q今までも日本でピルを使っていた人がいるって本当ですか?
A月経困難症や希発月経、頻発月経などの月経異常症に用いられる治療用のホルモン配合剤があります。卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤で俳成されていて、ちょうどピルと回じものですが、ホルモンの量が少し多いのです。これを医師の判断と責任のもとでピルとして代用しているのです。1996年の調査では、およそ25万人の女性が使っています。これら治療用のものは、海外では1960年代後半から1970年代前半にかけて、ピルとして実際に使われていましたが、今では低用量ピルが中心に使用されています。

Qピルを飲んでいるというと、たくさんの相手がいるセックス好きの女性と思われるのでは?
Aセックス好きな男だわ」と思いますか? セックスは、生殖のためだけにするものではありません。女性と男性の豊かな関係を築くのに、とても大切な行為です。しかし、セックスには絶えず妊娠というやっかいな問題がつきまといます。望まない妊娠はしない、望むときに妊娠できる、それがピルを含めた避妊の役割です。何もセックス好きだからピルで避妊をするわけではありません。避妊についてしっかりした考えをもてば、他人が何と一ぱおうと気にならなくなるはずです。

Qピルを飲むと、若い女の子たちのセックス行動がますます乱れるって本当ですか?
A「ピルは若者間のフリーセックスに拍車をかける」という考え方もあるでしょう。たしかにピルを使えば、妊娠の心配をすることなく、セックスそのものをエンジョイできます。しかも、若者の性に対する興味は旺盛なものです。それを無理矢理に抑え込むことだけでは解決しません。性の乱れというより若者の本音をもう少し述った視点から考えなければならないのでしょう。「コンドームで充分だ! 性感染症もエイズも予防できるから」という声もありますが、若者の性行動は衝動的なことが多く、その結米は、望まない妊娠、そして中絶というシナリオになるのです。あげぐのはてには性感染症までももらいかねません。男性は妊娠もしなければ中絶もしません。被害を受けるのは常に女性です。そうした最悪の結果にならないように、女性の身を守ってくれるのがピルです。若い人たちも、避妊に対してお互いが責任をもつ必要があります。男性はコンドームでしっかりと彼女の体を守り、女性は自らの責任で確実に避妊をする。そうすることで、性感染症も望まない妊娠も避けることができるのです。

Qピルが広まると、エイズが蔓延する?
Aルとエイズは別の問題です。エイズは性行為によって感染することはいうまでもありません。しかも、これは致死的慢性感染症のひとつで、エイズウイルス(HIV)に感染してからの潜伏期間が長く、発症するまでに数年を妛します。HIV感染者は、日本でも少しずつ確実に増えていて、平成4~5年のころは外国人女性が多かったのですが、最近は、日本人男性が多くなってきています。そして、徐々に日本人女性も増えつつあります。また、性感染症にかかっている女性は、HIV感染を受けやすいといわれています。HIVは精液の中に多く含まれています。これを遮断するためには、ウイルスを院内に入れないことです。予防にはコンドームしか考えられません。エイズの問題は、ピルで避妊をする以前の問題ではないでしょうか。

Qピルが広まると、性感染症が増える?
A無防備な性行動に伴う2つの悲劇、それは性感染症と望まない妊娠による人工妊娠中絶です。女性は、この2つの悲劇を両手に抱えるのです。男性は、性感染症にかかっても、妊娠はしません。また、感染者との一度の性交渉で感染する確率は、女性のほうが大きいのです。しかも、無症状で気が付くのが遅れやすいのです。。子どもが欲しくなったときに、すでに不妊症になっていて、そこで初めて感染していたことに気づくこともあるのです。ピルが普及すると、性感染症は確実に増えるでしょう。理由は簡単です。ピルの処方をするときに、産婦人科の医師はいろいろな検査をします。そこで潜在化していた感染者が顕在化してくるからです。

Q性がますます子どもを産まなくなる?
Aいつ、何人の子どもを産むかは、そのカップルに与えられた権利です。これは、1994年にカイロで開かれた吐界人口開発会議や1996年の北京での世界女性会議の中でも謳われていることです。ピルを使って確実に避妊ができるからといって、子どもを産む数が減るのでしょうか?理想とする子どもの敖と現実の子どもの数は、それぞれ平均で2・64人と2・18人です。この調査が示すように、理想は3人ですが実際には2人しか子どもを産めないというのが日本の現状で、その理由として、「子育てにお金がかかる」「高齢で子どもが産めない」「教育費にお金がかかる」が、それぞれ30%を占めているのです。出生数が減少するのは、別のところに原因があるようです。

Q「リブ囗ダクティブ・ヘルス/ライツ」つてどんな意味なの?
A「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」とは、「性と生殖に関する健康と権利」と訳されています。肚界保健機関(WHO)では、「生殖の過程に病気や異常が存在しないだけでなく、生殖過程が身体的、精神的および社会的に完全に良好な状態をいう」と定義しています。さらに、世界産科婦人科学会のシアラ博士は、それを杣足して、「女性自らが妊孕性を訓節し、抑制できること」「すべての女性にとって安全な妊娠と出産を享受できること」「すべての新生児が、健全な小児期を享受できること」「性感染症の恐れなしに、性的関係をもてること」を4大要素としました。生殖に関する問題は、女性にとって大きな関心事といえますが、はたして日本ではどうなのでしょうか。

◆事実検証1
「わが国における叺ブ囗ダクティブーヘルスの現状」日本は女性の最長寿国と呼ばれて久しく、1995年の女性の老齢人口(65歳以上)は、すでに1100万人と女性全体の17%を占め、妊娠可能女性人口(一口歳卜44歳)は、2500万人で女性全体の40%でした。これが2025年には、老齢人口が30%にも上昇し、一方、妊娠可能女性は31%と大きく落ち込むという推計予測値が発表されています。大きな要囚として、ますます強まる少産少子化現象があげられます。1995年の合計特殊出生率は、前年の1・5を大きく下回り1・42という数値になっていることからも、うかがい知ることができます。この数値に拍車をかけるものとして、初婚年齢の遅延化傾向があります。平均初婚年齢は26・3歳、第1子の平均出産年齢は27・5歳となり、初婚年齢や第1子の出産年齢の平均が、ここ20年の問に2歳近く遅くなっているのです。さらには、女性の社会進出も目覚ましいものがあり、働く女性は全国で2600万人いて、雁用者の中で女性の占める割合は4割近くにもなっています。このような状況では、ますます産みにくい環境になりつつあり、女性にとって家族計画は非常に重要で深刻な問題となってきています。

◆事実検証2
「リプ囗ダクティプーエイジ」リプロダクション(生殖)において、女性の演じる役割はきわめて大きいものです。母なる大地といわれるほどに、女性なくしては、人類は存在し得なかったのです。母がいて子がいる。この絆は、父と子の絆より大きく、しかも強いのです。これが、今の人間社会を築きあげてきたのではないのでしょうか。それが少しずつ狂いはじめているようです。その顕著な例が、少産少子化ではないでしょうか。子どもを産みたくても産みにくい環境があることはすでに述べました。ここでは、生殖年齢として最適な時期について考えてみましょヽつ。流産や早産、周産期異常、あるいは流産児の染色体異常は、20歳未満および35歳以上の妊娠に多く見られています。つまり、最適な生殖年齢は25歳から一。一歳ともいわれますが、現状は結婚年齢の遅延化傾向から必然的に高齢出産化傾向を示してきています。これからは産む時期をしっかりと設計する計画妊娠が、とても重要な問題となってくるのです。 わが国における避妊の現状について見ますと、毎日新聞社の全国家族計画世論調査によれば、未・既婚の女性で「現在、避妊を実行中」と答えている人が一回%近くいます。避妊方法については、未婚女性の96%、既婚女性では77%が「コンドーム」で避妊をしており、その他の避妊法は10%を割っているのが現状です。いいかえるなら、ほとんどが男性主導型の避妊法が行われているということです。同時に人工妊娠中絶についても調査されており、既婚女性の中絶経験者は%一%で、しかもその4割近くが複数回の経験者なのです。また、最後の妊娠について、そのとき避妊を実行していたと答えた人、つまり明らかに避妊に失敗した人が叭]%もいたのです。このように、望まない妊娠を避けるために避妊をしても失敗しているケースは大変多いのです。実際に中絶をした女性に行った木村らのアンケート調査の結果によると、ほとんどの女性は、相手も避妊に協力的で、実際に何らかの避妊はしていたと答えています。避妊法は、半数がコンドームで、次に多かったのは腟外射精です。とくに未婚女性の3人にI人は腟外射精で失敗していました。やはり、避妊法および避妊に対する認識に問題があるようです。この調査結果からみても、「避妊は相手がしてくれるものだ」というような、あなた任せの避妊になってしまっていることに問題があるといえます。アラングッドマッカー・インステイチユートからの報告には、日本では、望まれた妊娠で出産をしているのが36%、予期しない妊娠で出産したのは36%、望まない出産は3%、そして中絶が25%という調査結果が示されています。一方、ピルが普及しているフランスでの望まれた出産は66%とあります。この大きな違いはどこにあるのでしょうか。幸せな家庭は、望まれた子どもがいて、初めて築かれるのではないのでしょうか。「できちゃった。産んじゃえよ!」では、生まれてくる。卜どもがかわいそうではありませんか。

◆事実検証3
「日本人女性の低用冊一ピルに対する意識」1996年7月に毎日新聞が発表した第23回全国家族計画肚論調査によると、「低用量ピルを知っている」と答えた既婚女性は64・6%で、3年前の調査より目ポイントも増加しています。しかし、低用最ピルを知っている人でも「使いたくない」と答えた人が71・8%もいました。前回の調査より、これも14ポイントも増加しているのです。そして、「低用量でも副作用が心配」という理山が70・6%も占めています。このように日本の女性は、ピルの副作用に対する根強い懸念を抱いています。ピルは毎日続けて飲むものだけに、その心配は当然のことでしょうが、低用最ピルについて詳しく理解していれば、そうした懸念もなくなるでしょう。「ホルモン最の少ないピルが副作用ピルだ」といった程度の理解では、「副作用神話」を払拭することは難しいかもしれません。ピルに関する正しい知識の普及が急がれます。医療関係者をはじめとする専門家の情報提供も必要でしょう。今のところ残念ながらそうした動きも少なく、情報不足であることは否定できません。前述のこの調査では、ピルで避妊をしている既婚女性は1・3%います。これはおおよそ25万人の女性がピルを服川していることになります。1978年の同訓査では3・3%ですから、18年間で6割以上減少していることになります。この現象は何を意味しているのでしょうか
。実は、この調査に登場するピルは認可前のもので、月経困難症などの月経障害の治療薬を、医師の責任と判断でピルとして代用している中・高用量のものです。中・高用量ピルは、世界では1960年代後半にピルとして使用されていたものです。

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